伊豆&房総で旬の魚を釣りまくる!ナンバーワン干物作り対決!(2ページ目)

房総半島&伊豆半島の釣り
〜DAY 1~

若手チーム/
房総半島の河口域と港を釣る!

若手チームは東京湾アクアラインを渡り、館山道路を使って外房エリアの鴨川市にある地元の釣具店を目指す

長島君、房総半島ってかなり広いけど、その中から外房エリアを選んだのはどうしてなの?
伊豆半島に行くセンパイたちに勝利するとなったら、やっぱりアジは押さえておきたいんですよね。内房でもアジはねらえるんですが、アジ以外に他の魚も釣りたいとなると、多彩な魚種を追加できるのは外洋に面した外房エリアかなと。
なるほど。
今回はバスフィッシング歴が長い新井さんとチームなので、アジングタックル系で、メッキ(ヒラアジ系の幼魚)、ムツッ子、カマス、メバルなんかも行けますし、あとはシーバスロッドで、少し重ためのハードルアーを使った釣りやエサを使ったチョイ投げ釣りもできます。
了解! アジングはどのあたりでやるの?
実績のある港の周辺が本命ですね。ただ、アジは時合がかなりはっきりしているので、サーフでも少しサオをだしてみましょう。
サーフでルアーならヒラメやマゴチかな? 投げ釣りならシロギスのイメージもあるけど。
一番期待しているのはイシモチです。房総のサーフって流入河川のある周辺だとイシモチが釣れやすいんですよ。濁っているほうがいいという条件は付くんですが、アジ以外のもう一つの本命ですね。エサ釣りが基本ですがルアーでもヒットします。
イシモチって……これか(Honda釣り倶楽部「釣魚図鑑」を調べる)。見た目は地味な魚だよね。
これがイシモチ。東京湾では船釣りのターゲットとしても人気がある
実は干物にしても旨いらしいんですよ。僕は知らなかったんですが、天野さんに「韓国ではニベ(イシモチの仲間)の干物が最高級品なんだぞ」と聞いたことがあって、調べてみたら本当でした。あれは驚いたな。
そうなんだ!

鴨川市の「近江屋釣具店」で調達したのは、シーバスロッドでも投げられるイシモチ釣り用のドウヅキ仕掛け、15号オモリ、エサのアオイソメの3点セット。それを持って店からほど近くにある「前原フィッシャリーナ」に繰り出した

「前原フィッシャリーナ」は柵に囲われた足場のよい堤防が釣り場として開放されている。当初は隣の東条海岸でサーフフィッシングを予定していたが、想定以上にサーファーが多かったため作戦変更。ちなみに同じタイミングで釣りを始めた他の釣り人は、イシモチねらいの仕掛けで30cmほどの大きなメッキを釣りあげていた
今日はセンパイたちから電話がかかってきても無視ですよ(笑)。集中して釣果をだしましょう!
ここは加茂川の河口をねらえる足場のよい釣り場になっていて、今朝も夜明け前に40cmクラスのイシモチが上がったそうです。明日の朝ももう一度来るつもりですけど、夜のアジングの前にまずは肩慣らしと行きましょう!
了解。隣の海岸はサーファーでいっぱいだったものね。ここならウエーダーも履かなくていいから楽ちんだ。
しばらくサオをだした前原フィッシャリーナだったが、朝マヅメの時合が完全に終わった時間帯だったためかノーヒット。午後のアジングに備えて海のようすも見ながら海岸線を北上し、隣の勝浦市方面へ移動する

午後2時前にやって来たのはアジングでも実績のある勝浦市の新官(しんが)港。港のすぐ隣に漁協が管理している広い有料駐車場がある

荷物がたっぷり詰めて取り出しやすく、小回りも利くコンパクトSUVはラン&ガンでの釣り場を巡るのにも勝手がいい
今日は北東風がかなり強くて海が荒れ気味ですけど、おかげで一番人気の堤防先端部も空いてますね。本命の時合は夕方からですけど、まずは明るいうちからやってみましょう。
ちょうどアジングの取材を担当したばかりでイメージはばっちりだから、先行者もいないとなれば釣れる気しかしないよ!(笑)
一番人気の堤防先端でサオをだす。潮通しがよくこの日も港の内から外に向けて勢いよく潮が払い出していた

長島は強めの潮流に合わせて2.5gの重めのジグヘッドをチョイス。流れの中を漂わせるように探っていると……

ヒットしたのはカスミアジのメッキ。普段は干物にすることはないが、「アジの仲間なのだから意外に行けるのでは?」と今回は貴重な食材としてありがたく持ち帰る
しかしその後は苦戦。穏やかな港内をねらった新井はフグの猛攻に遭った。フグの持ち帰りはもちろんNG! なのですぐにリリースする
キャストするたびにフグに齧られるので、手持ちのワームがなくなっちゃったよ!
たしかにフグは厄介ですよね。ただ、魚っ気はあるので日没直後まではここで粘りましょう。アジもそろそろ回って来てくれるといいんですけど、今日はお留守なのかなー。

日没まで堤防先端で粘っていた長島が追加したのはムツッ子。底付近を重点的にねらっているとガツンと食いついた。これで勢い付くかと期待したが、潮止まりを迎えると小さなアタリも含めて魚の反応はパタリと止まった

潮止まりの時間帯の間にクルマを走らせ、その後は周辺の小さな港を転戦する

すると再び潮が動き始めたタイミングで長島が本命のアジをゲット! その後、もう1尾も追加した。 新井もジグヘッドを強烈なアタリで引っ手繰っていく魚に遭遇したが(おそらくヒラスズキ)、残念ながら数分のやり取りのあと、極細のPEラインを根ズレで切られキャッチには至らなかった

日付が変わるまであと数時間だ(笑)。でも最後に本命のアジをキャッチしたのはさすがだね。
もっとチャンスがあっていいはずなんですけど、今日は風が想像以上に強くてなかなか厳しかったですね。伊豆のセンパイたちはどうなのかな〜?
ただ、アジングでねらえる魚はなんとか3種まで手にしたので、あとは明日に期待しましょう!

ベテランチーム/
伊豆半島の地磯と堤防を釣る!

伊豆半島が釣り場のベテランチームは、手前の真鶴半島にある釣りエサ店を目指してクルマを走らせる。先進装備を数多く採用したVEZELでの移動に佐藤編集長もご満悦だ

天野さん、我々は伊豆半島ですよ。あっちはアジを押さえてくるでしょうから、この時期に伊豆で期待できて、なおかつ干物にぴったりというと、カマスは釣りたいですよね。カマスを泳がせてエサにすればイナダやヒラメが釣れるチャンスもある。
そうはいいつつ、メジナのシーズンも始まったことだし、伊豆に行くなら地磯でのウキフカセ釣りは絶対にやりたいんでしょ?
バレてますか……(笑)。
でもメジナも干物にしてみるのは面白いと思うんですよね。こっちの感覚だとあまり干物の魚というイメージがないですけど、離島に取材に行った時とか、地元の民宿で小ぶりのメジナを干物にしたものが出ませんか?
食べると美味しいし、この機会に自分たちでも作ってみましょうよ。
でも、重いエサを担いでアップダウンのきつい地磯を歩く重労働は俺にはもうきついから、自分はルアーでアカハタとか他の旨そうな魚をねらってみるよ。あとはエギングでアオリイカ。アオリイカを干物にできれば、かなり有利だと思うけど、房総でも釣っているかもね。
なにしろ我々は「ベテラン組」ですから、長島や新井には負けられませんよ!

真鶴駅のほど近くにある「あおき釣具店」で調達したのは、メジナのウキフカセ釣り用に使うオキアミのブロック、パン粉、配合エサなど。さらに同じ磯や堤防で「カワハギや根魚が釣れるかもしれない」とのことで、カワハギ仕掛け、アオイソメ、ブラクリ用のサバの切り身も購入する

熱海ビーチラインを通過してやって来たのは伊東市の八幡野漁港。漁協の運営している駐車場があり、すぐ下の八幡野港と足場のよい磯(ヒナダン)のどちらでも釣りができる
ヒナダンはメジナのウキフカセ釣りでも人気のスポットだが、この日はまずルアータックルで魚の反応を探った
ベテランチームのファーストヒットは、ブレードジグに食ってきた定番ゲストのエソ。小骨が多そうなこともありこちらはノーカウントでリリース

佐藤編集長はブラクリにサバの身エサをセットしてキャストや穴釣りで探る。しかしフグらしき魚に齧られるのみで反応は薄い

うすうす感じてはいたけれど、伊豆半島のオカッパリって、なかなか甘くないよね。釣り人も多いから簡単に大ものは出ないし、ドツボにはまったら若手チームにあっけなく……。
弱気はダメです! まぁ、本命は次の地磯ですよ。昔、取材でもいいメジナが釣れましたから。
昔ってどれくらい前なの?
10年くらい前かな?
……知り合いから釣果情報とかは聞いているんだよね?
いや、そのポイントに関しては聞いていないですね。ただ、一時期は全く釣れなくなっていたのが、最近は復活気味という噂です。
本当にドツボにはまりそうな気がしてきたぞ……。

八幡野港からさらに南に移動し、到着したのは稲取にある地磯の黒根崎。駐車スペースから海側の磯場を下ると海に突き出た岬に出られる。佐藤編集長はウキフカセ釣り、天野はルアーフィッシングの役割分担で釣りを開始した

メジナねらいのウキフカセ釣りは準備が9割。バッカンを背負子に乗せて運び、磯に到着したらオキアミ、配合エサ、海水をまぜて寄せエサを準備する。さらに魚を取り込むためのタモやサオをセットしてようやく釣り開始だ
満を持してウキフカセ釣りを開始した佐藤編集長だが、最初の大ものはジャンボサイズのイシガキフグだった(もちろん持ち帰りNG)
もしや本当にドツボ……と思われたが、ほどなく干物にはよいサイズのオナガメジナがヒットする
さらに磯場をルアーで探っていると食べごろサイズのアカハタも出現!
そして日没直後のラスト一投で、佐藤編集長が重く引き込むようなアタリを捉えた。サオが大きく曲がり、慎重にやり取りして取り込むと44cmの超良型クチブトメジナ
地磯ではトロフィークラスと言ってよく、身も厚くコンディション抜群の一尾だった
釣った魚は編集部内でも魚の食べ方に一家言ある天野が磯の上で素早く締める。ベテランチームの連携プレー!

この日のベテランチームはこれで終わらなかった。夜になりやって来たのは下田市の「道の駅開国下田みなと」のすぐ隣にある「まどが浜海遊公園」。天野が知り合いから「いろいろな魚が釣れている」と情報を仕入れていた場所で、足場のよい親水護岸から自由に釣りができる

すると魚のモジリや跳ねが見られて騒々しい中、アジングタックルでねらい始めた佐藤編集長にすぐに小アジがヒット!
続けて天野のジグ単にもオオモンハタがヒットした
さらにそのアジを追っていると思われるヒラセイゴ(ヒラスズキの幼魚)が釣れ、それを見た天野が「これだけアジもフィッシュイーターもいるならイカもいるのでは?」とエギングを始めると……
なんと数投で良型のアオリイカがズドンと乗った

さらにカマスとコチの仲間を追加。賑やかな時合は午後7時から9時頃まで続いた

こんなことってあるんですね〜。夕マヅメの磯が終わった時点では釣れたのはメジナ2種類とアカハタだけでしたけど……。
いや、普段の釣りでもなかなかこんなに賑やかな日はないよ。しかも道の駅の目の前だし(笑)。ドツボ転じてツボにはまったかな?
明日は早朝にもう一度ここをやってみて、東京方面に戻りながら違う釣り場ものぞいてみましょう!
  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2024年12月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。