渓流オフシーズンに楽しむトラウトフィッシングを徹底攻略!エリアトラウト編(2ページ目)

釣り座を決めて
魚の反応を探る

釣りをスタートする前に場内をぐるりと一周。ポンドのようすや他のお客さんの入り方も見ながらサオをだす場所を決める
和田さん、こうしたポンドの釣り場って、「どこで釣り始めればいいのか?」けっこう迷います。釣り座はどう選べばいいんでしょうか? あるいは釣り座は釣果に関係なかったりしますか?
沖に一定数の魚が見えるような場所ならひとまず間違いはありません。
あとはポンドの釣り場でも必ず水を循環させているので、流れが絞られていたり、反転流が生じているような場所がどこかにあります。そういう変化があるところのほうが、魚も落ち着いて定位しているので釣りはしやすいです。
でも「ここしか空いていない」という場合もありますよね?
そういう場合も周囲の人が釣れているなら、魚がいるという証拠です。2mほど(目安としてロッド1本分以上)の間隔を開けられるなら、「隣に入っていいですか?」と一声かけたうえで、そこで釣りを始めれば大丈夫です。
この日は1号池、2号池、3号池(大物池)の3つで釣りができた。和田さんは、まず1尾目をねらいつつ、釣り場のコンディションを掴むため、目視できる魚の数が多い1号池か2号池から釣り始めることを決定。ちょうど釣り座が空いた2号池でキャストを始めた

魚が釣れるタナを探す。
スプーンを使った釣りの組み立てをマスター

ファーストルアーは1.6gのスプーン。初めての釣り場の場合、まずは「どの層でアタリが出やすいのか?」を確かめる。和田さんの場合、その際のルアーはスプーンの1.3~1.6gを選ぶことが多い
和田さん、初めての釣り場でも思ったとおり魚を釣れるようになるには、ルアーは何から始めたらいいんでしょうか?
いわゆる“お助けルアー”のような、ピンポイントで魚が釣れるルアーというのも中にはありますが、「場所を問わず」「エリアの魚が安定して釣れるようになる」ためには、やはりスプーンをしっかり使えるようになるといいですね。
スプーンは一見するととてもシンプルなルアーですよね。そのスプーンが基本になるのはなぜなのでしょうか?
スプーンは着水してすぐに表層を引くことから始めて、あとはカウンドダウンしてから巻いて中層、さらにカウントを増やしてボトムと、すべてのレンジ(層)を探りやすいからです。そのうえで、重さは比較的扱いやすい1.6gから始めることが私は多いです。
最初にスプーンを使った釣りを見せてくれた和田さん。冷え込みも強かったためかすぐにはヒットが出なかったが、15分ほどで1尾目をヒットさせると、そこからはペースを上げていった
午前中のヒットはニジマスに集中。釣れたルアーも次のアタリが遠くなったと思ったら、早めに交換して違う色や重さを試す
2号池のあとはログハウスに近い1号池へ移動。まず1.6gで釣り、しばらくすると魚がヒットするまでに時間がかかるようになったので、ルアーを1.3gに軽くすると再びアタリが連続した
コンスタントに魚が釣れるのはやっぱりすごい……。アタリが遠くなったと思った時、和田さんはどんな基準でスプーンを交換しているのでしょうか?
魚の反応が遅い(当たるけれども時間がかかる)と感じたり、表層に魚がいると感じる場合はスプーンを軽くします。逆に魚の反応が早い(比較的よく当たる)と感じられたり、アタリの出る層が深いと感じる時は重くします。
あとは管理釣り場の場合、定期的に行われる放流の際は、池に活性が高く動きも速い魚が入った状態になるので、定番とされる赤金色で2.4gなどのやや重めで動きも大きいスプーンを使います。
そういうしっかりとした組み立てをされているんですね。これならスプーンだけで釣りをしても、1日楽しめてしまいそうです!
1.6gのスプーンを使って釣り始めた新井もニジマスをキャッチ。ルアーが着水したらすぐにリールを巻き始める「即巻き」のほかは、自分で基準を決めて、3カウント(秒)、6カウント(秒)、11カウント(秒)など、決めた深さまでスプーンを沈めてからリールを巻くようにする。それにより「よく当たるタナ(=カウント)」を見つけるのがコツだ

クランクベイト、ポッパー、ミノー
多彩なルアーで釣りの幅を広げる!

和田さん、スプーンも面白いのですが、「スプーン以外にあと3つ」エリア攻略に使いやすいおすすめのルアーを挙げてもらうとしたら、何が候補に挙がりますか?
なかなか悩ましいですね(笑)。
その日の魚や池のコンディションによっても効果的なルアーは変わるので、これが絶対ということは言えないのですが、その中でも平均的に活躍する場面が多いものとしては、「クランクベイト」「ポッパー」「ミノー」を挙げたいと思います。
ずんぐりむっくりしたフォルムが特徴の「クランクベイト」はスプーンと並ぶ管理釣り場の定番ルアー。リールを巻くと沈み止めると浮くフローティングタイプと、なにもしない状態でゆっくりと沈んで行くシンキングタイプがある
この日はフローティングタイプがよくヒットした。「クランクベイトはスプーンよりもゆっくり引けます。単純にスプーンの釣りが難しければ、クランクベイトを投げてゆっくり巻くのがおすすめです」と和田さん
「ポッパー」は魚が水面を意識している時や、表層にいるがスプーンやクランクベイトへの反応が悪いときに有効。使い方は、軽くリールを巻きながら、サオ先も使って“チョン、チョン”と水面で動かし、ポップ音とドッグウォークアクションで魚を誘う
ポッパーは止めたときに魚がバイトする。そこで「誘う」と「止める」のメリハリを付けて使うのがコツ。「魚の反応が丸見えでなおかつよく釣れます。釣り自体が楽しいので、僕もよく使うルアーです!」と和田さん
そのほかによく使うのが「ミノー」。小魚の形をしたタイプのルアーで、ミノーも大きく分けてフローティングとシンキングの2タイプがある
管理釣り場の魚はスプーンやクランクベイトで釣るイメージが強いが、それらに比べると大きさがあるミノーにも実はよく反応する。特に今回のような水が澄んだ釣り場の場合、水中にあるルアーへの魚の反応を確認しながら釣りやすいのもミノーのメリットだ
まずは60mmサイズのフローティングミノーでニジマスをヒット。ミノーはタイプを使い分けることでねらう魚を変えることもできる
こういう多彩なルアーの出番があるところも、エリアトラウトフィッシングの楽しさなんですね。。
その通りです。まぁ、朝からみっちり釣りをしたので、少し休憩しましょうか。
ハイ! 和田さんの釣り道具もいろいろ見せてください。
開口部の広いFREEDはテーブルやチェアなどの荷物も取り出しやすい
お湯を沸かしてしばしのコーヒータイム。午後の釣りの作戦やいかに?
エキスパートのタックルバリエーション

エリアトラウトは1つのタックルでも楽しめるが、使用ルアーに合わせてより最適なセッティングのものを使う楽しみもある。和田さんはロッドについて下記の3タイプを主に使っている。
① 61L-S(6フィート1インチのライトアクション・ソリッドティップタイプ/2本用意)=スプーン、クランクベイト、ミノーまで幅広く使用する基本ロッド。ラインはエステル0.3~0.4号+リーダーフロロ0.6号
② 58L(5フィート8インチのライトアクション)=ボトムやトップでのルアー操作がよりしやすいタイプ。ラインはPE0.3号+リーダーフロロ0.8号
③ 61ML(6フィート1インチのミディアムライトアクション)=少し重めのスプーンや大きめのクランクベイト用。ラインはエステル0.4号+リーダーフロロ0.6号

  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年2月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。