ドライブから一転、第2ラウンド突入
目の前はメバルやクロダイの好ポイント
城ヶ島で散策をするとみせかけて、落合さんは勝負に出た。
「みっちぃサン、近くにいい場所があるんですけど、行ってみませんか?」
「(いい場所ってなんだ??)どんなところなんですか?」
「行ってみればわかりますから!」
「(行ってみればって、いったいどんな場所なの?)そこまで言うなら……」
クルマに乗り込むと、大通りからクルマ1台がギリギリ通れる小道へ入り、しまいには舗装されていないデコボコ道にまで突入し始めた。隣で警戒警報発令中のみっちぃのことなど落合さんは気づく様子もない。
到着したのは磯が広がる砂浜だった。
「ここです。いいところでしょう」と落合さん。
「キャー、きれい!」
目の前の磯が、
メバルや
クロダイの好ポイントであることを、みっちぃは知らないようだった。
起死回生の1尾に喜んだが……
「みっちぃサン、そろそろ陽も落ちてきたことですし、今度はメバル勝負してもらえませんか?」
ゴソゴソやっていると思ったら、メバル
タックルを2セット準備していた落合さん。
「メ、メ、メ、メバルぅ?」
「このあたりはメバルが釣れるんですよ。実は三浦半島にドライブしたのは、日が暮れてからメバル勝負するためだったんです。スイマセン」
「なーんだ、それでワタシにリベンジするつもりなんでしょ」
「ハ、ハイ。勝てなくてもせめて引き分けにしないと、会社に戻れないんで……」
「いいですよ。ただし、1時間だけの勝負で大きいサイズを釣ったほうが勝ち。どうです?」
「わかりました、ではそのルールで。言っておきますけど、メバルは得意種目です」
「だったらワタシも手は抜きませんから!!!」
ちょうどメバルの活性が上がりやすい夕
マヅメからのスタート。暗いのでふたりとも気をつけて!
そして38分後、落合さんが堤防の際をゆっくりとルアーを引いてくると
アタリが出た。
「キ、キター! 先に釣りましたよ。サイズは小さいけど」
掌くらいの
リリースサイズだったが、今回は先制パンチをお見舞いした落合さん。みっちぃはまだアタリもないようす。
「今日はアタリが少ないから、これはもらいましたよ。万が一連敗したら、編集長に何をいわれるかわかりませんから必死でした。9回裏ツーアウト満塁で起死回生のヒット的1尾とでもいうか」
すでに勝利のコメントまで用意していた。みっちぃもメバルは得意なのだよ、実は。
その後お互いにアタリがなく、残り時間が5分を切った。みっちぃは釣り歩きしながらどこかに消えてしまった。
「やっほー、キタよー!」
遠くでみっちぃの声。そして落合さんのところに走ってきた。気になるメバルのサイズは? 落合さんのメバルの倍近いサイズの20cmほどもあった。そしてタイムアップ。
「また勝っちゃった。連勝、イェーィ!」とみっちぃ。
「参りました………(明日会社に行きたくないヨ)」
その後落合さんは燃え尽きて灰になっていた。
※撮影:浦壮一郎/文:西義則/撮影協力:横浜赤レンガ倉庫
※このコンテンツは、2012年2月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。