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AM 9:21
トリヤマのできた釣り場へ移動すると……

トリヤマのできた釣り場へ移動すると……

またも出た、出した? 落合伝説

落合さんが取材に行くと、デカイ魚が釣れるという落合伝説。このミッション企画でも4回中2回でそれをやってのけた。
みっちぃに2尾先行された落合さんではあったが、崩れかけたガラスの心をかろうじて支えられたのは、この伝説があったから。

落合さんがルアーを変えなかったのには、理由があった。釣れているとはいえ、みっちぃの釣り上げたシーバスフッコサイズ。つまり、メタルジグでは数は釣れるがサイズは伸びないと読んだのだ。そこで誘いが違うテールスピンジグで、数は釣れなくても一発ビッグシーバスが釣れればと、このルアーにこだわった。確かに可能性としてはあり得る読み。しかし、もし読み違えていればアタリすらないという最悪の展開も考えられる。落合さんはハイリスクハイリターンで勝負を賭けていた。
開始5分。まさかのダブルヒットに笑いが止まらない。でも、釣れたのはお目当てのヒメマスではなくサクラマスだった
動画で解説!
自己レコード更新!?(56秒)
自己レコード更新!?(56秒)
アタリが止まったため船長は釣り場を大きく移動した。そしてストラクチャー周りにできたトリヤマの近くでボートを止めた。トリヤマとは、小魚の群れが水面近くに浮き上がったときに、カモメなどの鳥がそれをねらって水面に群がる状態のこと。その小魚の下や近くには、シーバスがいる可能性が高い。

「船長、ここはデカイ魚がいそうですね」と落合さん。
「フフ、一発ねらってますね?」とみっちぃ。

ふたりはトリヤマのほうに向かってルアーをいっせいに投げた。するとその1投目で、またしてもみっちぃにヒット。しかもサイズがでかい!
「やったぁー! これってもしかしたら自己レコードサイズかも?」
トリヤマ近くでの1投目ですぐにヒット。これまでとは違う大ものの引きになんとか耐えるみっちぃ。そして上がってきたのはビッグシーバス75cm。落合さんの伝説もスゴイが、実力を試された場で自己レコードを更新するみっちぃもある意味スゴイ
トリヤマ近くでの1投目ですぐにヒット。これまでとは違う大ものの引きになんとか耐えるみっちぃ。そして上がってきたのはビッグシーバス75cm。落合さんの伝説もスゴイが、実力を試された場で自己レコードを更新するみっちぃもある意味スゴイ
測ってみると75cmの立派なシーバス。みっちぃの自己レコード更新魚だった。「ウェ~ン、やったよお母さん! もう、ものすごい引きでした。ボートシーバス最高!」
測ってみると75cmの立派なシーバス。みっちぃの自己レコード更新魚だった。「ウェ~ン、やったよお母さん! もう、ものすごい引きでした。ボートシーバス最高!」
この1尾で落合さんの心は折れた。期待したビッグシーバスは確かにいた。しかし、自分のルアーではなくみっちぃの投げたピンク色のメタルフォーカスに食ったのだ。これは完敗だと思った。
「みっちぃサン、おめでとうございます! やりましたね」
「ありがとう。落合サンも頑張って」
「ハイ。せめて1尾でも釣らないと」
そのとき落合さんは思い出した。
(泉さんいわく、テールスピンジグは沈みぎみのシーバスをねらう場合に効果を発揮するといってたよな。ラインを出しながらしっかりと底まで沈めて、そこから巻いてみよう)
そのとおりにやってみると、待望のアタリが出た!
「キタ~! ついに来ました。やりましたよ、泉さん!」
フッコサイズだったが一矢を報いる1尾にホッとした表情の落合さん。みっちぃもダブルヒットとおまけもついた。やっぱり落合さんは魚を寄せる何かを持っているようだ。
写真
泉さんにいわれたとおりにやってみたところ、パワーブレードで念願のヒット。一矢を報いた落合さん。みっちぃもヒットし、貴重なダブルヒット達成
泉さんにいわれたとおりにやってみたところ、パワーブレードで念願のヒット。一矢を報いた落合さん。みっちぃもヒットし、貴重なダブルヒット達成
動画で解説!
ダブルヒット達成!(1分6秒)
ダブルヒット達成!(1分6秒)
その後みっちぃはメバルも追加して計9尾、落合さんはアイアンプレートでも1尾追加して計2尾で終了。この勝負、圧倒的にみっちぃの勝ち!
「参りました、みっちぃサン……」
「えっへん、これからは師匠と呼んでもらえます?」
「そ、そんな……」
「ウソですよ(笑)。でも楽しかったナ。景色もキレイだったし」
「では負けた罰として、午後から三浦半島までドライブにお連れするのはどうでしょう?」
「ホント? 行く行く」
ノリのよいみっちぃは落合さんの誘いに大乗り気だったが、実は落合さん、あるトラップを仕掛けていた。みっちぃはそれを知らない……。
シーバスがいなくても釣れる魚は根こそぎ釣ります、といわんばかりに28cmもある巨大メバルも釣り上げた。みっちぃのウデ前はホンモノですよ、皆さん!
シーバスがいなくても釣れる魚は根こそぎ釣ります、といわんばかりに28cmもある巨大メバルも釣り上げた。みっちぃのウデ前はホンモノですよ、皆さん!
動画で解説!
巨大メバルGET!(1分34秒)
巨大メバルGET!(1分34秒)

保険のための伏線だったドライブ

写真
船から上がり、軽く食事を済ませたふたりは、三浦半島へ向かった。
空には青空が広がる最高のドライブ日和。でもどこに向かうのだろう? 実は落合さん、シーバス勝負に負けたときは、夕方から得意のメバル釣りに誘う作戦を考えていた。保険をかけておくとはズルイが、なんとか引き分けに持ち込まないと、とても編集長に報告できないというワケ。
そんなこととはツユ知らず、助手席でみっちぃはご機嫌モード!
「気持ちイイ! あちこちに釣りに行くんで、クルマに乗せてもらうことは多いんですけど、ドライブで乗せてもらうのって久しぶりかも?」
「ホ、ホントですか? でもボクの隣じゃ物足りないですよね?」
「ゼーンゼン、そんなことないですよ。素敵なクルマだし」
「素敵なのはクルマですか? ヒドイなぁ、もう」
「フフフ」

釣りが上手い人は女性の扱いも上手だという説がある。しかし、落合さんの場合、まだまだ釣りが上手いとはいえないようだ。釣りでも負けたし(笑)。

そうこうしているうちに城ヶ島に到着。パーキングで休憩することになった。
※撮影:浦壮一郎/文:西義則/撮影協力:横浜赤レンガ倉庫
※このコンテンツは、2012年2月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
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