SCENE :
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ニジマスがスイッチ・オン!

ニジマスがスイッチ・オン!

見えるニジマスは釣れるの?

川底が深くなってプール状になったポイントで、テンカラ実践編がスタートです
川底が深くなってプール状になったポイントで、テンカラ実践編がスタートです
ゴーゴーと音を立てて流れる川面を見ていても、どこに毛バリを投げていいのやら、まったく見当がつきません。ラインや毛バリがすぐさま流されてしまうし、アタリがあっても全然気づかないまま終わってしまいそう。

そんな私たちのために吉田先生が選んでくれたのは、川底がエグれてプールのようになったポイントでした。ここなら流れもゆるやかだし、水面が泡立っていないから、投げた毛バリがどこにあるのかハッキリ見えます。
そして何より、魚がいる!
20~30cmクラスのニジマスが、群れをなして淵の底付近に集まっているんです。「見える魚は釣れない」という格言もありますが、見えるとやっぱりテンションが上がっちゃう。ドキドキしながら、上流側の岩の上からアプローチを始めました。
偏光グラスをかけると水中のようすがクッキリ。魚が見えるだけじゃなく、毛バリの位置を把握するためにも大事なアイテムなんです
偏光グラスをかけると水中のようすがクッキリ。魚が見えるだけじゃなく、毛バリの位置を把握するためにも大事なアイテムなんです
マリコちゃんが先にヒット! テンカラザオにはリールがついていないから、魚の引きがダイレクトに伝わってきて大興奮!
マリコちゃんが先にヒット! テンカラザオにはリールがついていないから、魚の引きがダイレクトに伝わってきて大興奮!
「沈んでいく毛バリから目を離さないように。ニジマスが食ったら毛バリが消えますから、その瞬間にサオを立ててアワセてください」
こういう釣りでは偏光グラスをかけていたほうが断然、有利です。振り込んだ毛バリが魚の目の前にフワーッと落ちて……ダメだ、見破られてるのかなぁ?

ところがこれを繰り返すうちに、少しずつニジマスの反応がよくなってきました。「ほら、食ったよ!」と吉田さんに言われて、慌ててサオを上げるマリコちゃん。何度かミスもあったけれど、それでアワセのタイミングをつかんだらしく、ついにヒット! テンカラ用のサオは軟らかいから、小型のニジマスでもグングン絞り込んでくれます。
ただしサオよりもかなりイトが長いから、取り込みには慣れが必要。今回は先生がランディングネットですくってくれました。ひとりの場合はイトを手でたぐって取り込みますが、リリースするのであれば魚を地面に置かないように注意! ネットで大事に扱いましょう。
マリコちゃんが先にヒット! テンカラザオにはリールがついていないから、魚の引きがダイレクトに伝わってきて大興奮!

黒はラッキーカラー!?

アワセのタイミングを覚えたら連続ヒットが始まりました。ランディングも、たくさん釣っているうちにひとりでできるようになった!
アワセのタイミングを覚えたら連続ヒットが始まりました。ランディングも、たくさん釣っているうちにひとりでできるようになった!
そういえば、前にマリコちゃんと釣りをした時も先を越されちゃったような……そして、次に私が掛けたニジマスはバレたんだっけ……縁起でもないことを思い出しちゃいました(笑)。
言い訳するわけじゃないんですが、私の使っていた毛バリは黒っぽくて、水中だとちょっと見づらいんですよね。それにひきかえ、マリコちゃんのは白い毛バリだから、すごく目立って釣りやすそう。ひょっとして吉田先生、エコひいきしてません!?
いやいや、きっと黒い毛バリも釣れるはず。だってほら、自作のネイルスプーンを使った「つり女子活動記 ネイルアートで大変身!?の巻」も、ブラック系のカラーが効果的だったもんね。黒はカンツリの定番カラー、って聞いたこともあるし。それに、魚のエサになるような水生昆虫だって、だいたい地味なものが多いでしょ? だから、絶対に釣れるはず! 私のウデのせいじゃない!

……と、キャストを続けること約10分。毛バリが沈んだあたりで魚が反転したような気がして、空アワセを入れてみたところ、たしかな手応えが! 隣ではマリコちゃんもサオを曲げています。ダブルヒットだ! こうなると、たいへんなのは先生です。どちらを先に取り込むべきか、てんやわんやで私のニジマスをネットに入れたら、マリコちゃんの魚はバレてしまいました。
自分の釣りはガマンして先生役に徹してくれた吉田さん。必要最小限のことだけを教えてくれるから、なんだか自分の力で釣ったような気になっちゃいます(笑)
自分の釣りはガマンして先生役に徹してくれた吉田さん。必要最小限のことだけを教えてくれるから、なんだか自分の力で釣ったような気になっちゃいます(笑)
でも、大丈夫! ここから連続ヒットが始まったんです。タイミングがよかったのか、何尾か釣ってニジマスもテンション上がっちゃったのか、明らかに食いがよくなってます。こういう時は「ニジマスのスイッチが入ったね」って表現を使うと、かなりプロっぽいです(だから何のプロ?)。
寒空の下で頑張った甲斐がありました。アツアツのピザはクリスピーな生地が絶品!
寒空の下で頑張った甲斐がありました。アツアツのピザはクリスピーな生地が絶品!
さて、ひととおり釣ったらお腹が空いてきました。クラブハウスに戻ってひと休み。ここには「食彩キッチン メイフライ」というレストランがあるんですが、出てきた料理が……とにかくすごいんです! チーズをたっぷり乗せたピザは、生地から何からすべて手作りで、ペロッと1枚食べちゃうほどの美味しさ。吉田さんが毎回のようにテイクアウトするというスペアリブも絶品でした。これでスイッチが入った私たち、もう止まりません!
寒空の下で頑張った甲斐がありました。アツアツのピザはクリスピーな生地が絶品!
動画で解説!
ニジマスのヒットシーン(1分41秒)
ニジマスのヒットシーン(1分41秒)
※撮影:浦壮一郎/文:水藤友基
※このコンテンツは、2011年2月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。