SCENE :
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魚の扱い方を知っておく。それがキャッチ&リリースの心得

魚の扱い方を知っておく。
それがキャッチ&リリースの心得。

やればできる女子なのです。

ダメな時はルアーの色や種類、釣る場所を変えてみましょう
ダメな時はルアーの色や種類、釣る場所を変えてみましょう
今度はバレないで~!
今度はバレないで~!
釣りと恋愛、実は同じコツがあるのを知ってますか?
「終わったことは、クヨクヨしない」
バラした魚は忘れて、次行ってみよう! の精神が大事。でも、やっぱり引きずっちゃうんだけどさー。

ジャンプでフックが外れるミスは、どうやったら防げたのかな? 「ジャンプさせない」のもひとつの方法ですよね。ラインを緩めずに、ロッドティップを下げて押さえ込む感じ。あと、考えられる原因としては「フッキングが甘かった」のかもしれません。魚は勝手にフックに掛かることもあるけれど、アタリがあったらビシッとアワセるのが基本。マスの仲間は口の内側がけっこう硬いから、注意しないと。
先生からも、重要なアドバイスをもらいました。「ルアーが着水してすぐリールを巻くのではなく、5秒沈めてから、リトリーブを始めて下さい」。スプーンは沈むルアーだけど、いま使っているものは1.5gしかないので、巻いているうちに浮きあがってしまって、魚の目の前を通せない。最初にある程度沈めてやれば、それを防ぐことができるんです。1、2、3……と頭のなかで数えながら沈めるので、このテクニックを「カウントダウン」と呼びます。
アドバイスどおり、川底をなめるようなイメージで泳がせていると、ルアーの後ろをついてくるニジマスの姿が! 思わずルアーを止めてしまいそうになるのをグッとガマン。こういう時は同じスピードで巻き続けてやらないと、魚が異変に気づいて食わなくなることが多いんです。チョンチョン、とアクションを加えるのも×。お願い、食べて~!

スプーンがだんだん足元に近づいてくるのが見えて、もうダメかも、と思った瞬間、魚がクルッとひるがえって「ガツン!」。手にショックが伝わってきました。しっかりロッドをあおってフッキング。今度こそ、大丈夫だよね!? ジャンプしないで~って心のなかで祈りながら、ちょっと強引に寄せてきて、なんとか無事にネットイン。良かったぁ~。喜ぶよりも先に、ホッとしちゃいました。
ニジマスって、小さくても引くから面白いんだよね
ニジマスって、小さくても引くから面白いんだよね
今度は自分でランディング、いきます
今度は自分でランディング、いきます
たのしすぎる~!
たのしすぎる~!
気づいたら、心臓がドキドキしてる。魚を見ながら釣るサイトフィッシングは、この興奮がたまらないんですよね。釣ったスプーンにも急に愛着が湧いてきました。お気に入り決定!
もう、ネイルでかわいく色とか塗っちゃおうかな。
「かわいいニジマスですね」
あのぉ、マリコちゃん、それってどういう意味かな。「ちっちゃくてカワイイ」ってことなのかしら? もう、失礼しちゃうわ!
って思わずお局口調になってしまいましたが、ビギナーには負けてらんないもん。こうなったら、上流で勝負よ!
オレら丸見えだけど、カンタンには釣らせねーよ

オレら丸見えだけど、カンタンには釣らせねーよ
(マリコ)大きな網ですね ?
(エリコ)…マリコちゃん、ケンカ売ってる?
大きな網ですね ? …マリコちゃん、ケンカ売ってる?

釣った魚の上手な放し方 | How to CATCH & RELEASE

カンツリで釣った魚は、決められた匹数まで持って帰ることができます。でも、だからといって釣った魚の全部は食べ切れないので、その場でリリースすることも多いはず。魚を弱らせないように気をつけて放しましょう。
ハリを外すためのフォーセップ(下)があると便利。ラインカッターと一緒に携帯しよう
ハリを外すためのフォーセップ(下)があると便利。ラインカッターと一緒に携帯しよう
まず大事なのは、「乾いた手で魚をつかまない」。手は水で濡らして、できればしばらく水につけて冷やしてから、魚に触れるようにします。もちろん地面に置くのもNG。サイズが小さければ魚には触れずに、口に掛かっているフックをプライヤーやフォーセップでつまんでひねると、フックが外れて素早くリリースできます。

ところで、フックの刺さり所が悪くて魚を傷つけたり、写真を撮るうちに弱らせてしまったら、どうすればいいのでしょうか?
ポチャン、と水に投げ込んではいけません。水のなかで魚の頭を上流に向け、手で身体を支えてやります。同時に、魚の口から水が入ってエラへと抜けるよう、ゆっくりと前後に動かします。いわば魚の人工呼吸ですね。これを繰り返して、魚が自分の力で泳ぎ出すのを待ちます。
最後に、ほとんどのカンツリではバーブレスフック(カエシのないハリ)の使用がルールになっています。カエシの付いたハリを持ってきてしまったら、現場で購入して交換するか、ペンチでカエシを潰してから使用して下さいね。
魚をつかむ前に必ず手を濡らしておこう。バーブレスフックならすぐに外れてダメージも少ない
魚をつかむ前に必ず手を濡らしておこう。バーブレスフックならすぐに外れてダメージも少ない
魚が弱っていたら、水中で身体を支えたままゆっくり前後に動かし、エラに水流を送ってやる
魚が弱っていたら、水中で身体を支えたままゆっくり前後に動かし、エラに水流を送ってやる
※撮影:浦壮一郎/文:水藤友基
※このコンテンツは、2010年5月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。