研究・開発の手法(1)


<衝突テスト>
 二輪車の衝突においては、衝突条件の違いにより車体のピッチングやヨーイングなどの、車体挙動は大きく異なり、エアバッグのライダーに対する作用も変化します。そこで、「二輪車用エアバッグシステム」の効果検証にあたっては、リアルワールドの衝突事故を考慮し、様々な衝突形態のテストやコンピューターシミュレーションによる解析を実施しました。
 二輪車の衝突事故データの解析結果から、規定されたISO13232の衝突形態に加えて、Honda独自で設定した衝突相手や乗員条件などの異なる条件の衝突テストも実施しました。また、相手車両と二輪車の双方を走行させる形態を含むこれらの衝突テストは、自社で保有している最新の屋内型 全方位衝突実験施設を使用しておこないました。
 衝突テストにおいては、ISO13232で規定されている二輪車衝突テスト専用のダミーをいち早く導入し、使用しました。この二輪車衝突テスト専用のダミーは、四輪車用とは異なり、ダミー内の装置に計測データが記録され、ダミーの動きに影響を与えるような計測ケーブルを必要としません。また頭部、頚部、胸部、腹部、脚部と、ほぼ全身にわたる傷害値の計測評価が可能となっています。

*ISO13232とは、二輪車用の衝突時のライダー保護デバイスの研究評価におけるテストおよび解析手法



「ISO13232」規定の
7形態の実車衝突テスト

「ISO13232」規定の
二輪車衝突テスト
専用ダミー






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