T.R.-C.ABS・M.A.-C.ABS
- 1995.09
「New ABS」の開発にあたっては、以下の3項目をコンセプトとし、具体的な開発を進めました。 |
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1) |
シンプルな構造 |
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正確な圧力レート制御 |
3) |
信頼性 |
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従来のABSは、ポンプとソレノイドバルブから構成される制御油圧回路をもつモジュレーターによって構成されており、制御油圧回路内の液圧を調整することによって、ブレーキ液圧の制御を間接的に行っていました。(図7)
今回の「New ABS」は、ブレーキ液圧を制御するピストン-クランク機構の回転角度をモーターが調整することによって、ブレーキ液圧を直接制御するもので、従来のシステムと比べ、モジュレーターのサイズ、部品点数、質量を大幅に減少することが可能になるとともに、ソレノイドバルブ型ABSのようなステップ的な作動ではなく、連続的な液圧制御を可能としました。(図8)
また、「Electric Control Unit (ECU)」は車輪の状態を演算し、ブレーキ操作量をファジー推論するABS制御と、その操作に基きモーター制御する機能をあわせもつCPUによって、コンパクト性と高速制御を両立させました。
このように、次代のABSに求められる高精度な制御性をよりシンプルなシステムで達成したのが「NewABS」です。 |
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図7 二輪車用ABSの比較 |
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