このMC-ALBは、(図-3)に示すように前後独立したブレーキシステムを構成しています。前後輪の車軸中央部に配置したMC-ALBユニットは、それぞれのホイールハブ内に装備されるコンパクトな構造です。これは、車体側に特別なスペースやマウントを必要とせず、従来のモーターサイクル設計と、ほとんど変らない自由度を持つことも特徴のひとつです。
ユニット以外の部品は、1輪当たり高圧配管1本、低圧(リザーブ系)配管1本を追加するだけの、シンプルな構成です。しかも、ユニット単体重量は、バネ下重量への影響を、最小限にとどめられる軽さです。
液圧経路は、マスターシリンダーの液圧が、MC-ALBユニットからキャリパーを経て、制動力を発生させる高圧配管系と、MC-ALBユニットとリザーブタンクを結ぶ低圧配管系とで構成されます。 |