二輪車のホイールロック制御の必要性 |
二輪車は、前輪の舵の働きによって倒れないようにバランスをとり、しかも方向も変えながら走るという、三輪や四輪の乗物とは異なった走行上の特性があります。中でも減速時や旋回時には、タイヤと路面との摩擦力の限界内でライダーが注意をはらってバランスコントロールを行っていますが、ブレーキのかけ過ぎでロックした車輪には、方向性が無くなり横すべりし易くなります。特に、前輪がロックすると姿勢制御するための舵の働きがほとんどなくなり、走行バランスを崩すことがあります。
ホンダは、これまでにも制動時のマシンコントロール性向上のため、アンチダイブジオメトリーの追求、リニアリティの高い作動系、耐フェード性やウェットリカバリー性の良い摩擦材等の開発を行ってまいりました。これらによる素直な手応えのブレーキシステムは、ライダーに安心感とともにマシンコントロール時の負担の軽減をもたらしました。
そして、このたび直進制動におけるブレーキのかけ過ぎを自動的に制御すべく、二輪車用アンチロックブレーキ技術に積極的に挑戦いたしました。 |
ホンダ二輪車用アンチロックブレーキシステム
MC-ALBの開発コンセプト |
このMC-ALBは、直進制動時におけるブレーキのかけ過ぎを自動制御するもので、直進時のやむをえない急制動をも効果的に、より容易に行えるようにするものです。
MC-ALBの開発に当たって、二輪車にとって必要なアンチロックブレーキ性能を得るとともに、二輪車にふさわしい
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ライダーの微妙なコントロールに応える操作性 |
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マシンとの対話を可能にするフィードバック感 |
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軽量コンパクトな構造 |
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シンプルな構成 |
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容易な装着性 |
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高い信頼性とイージーメンテナンス |
を高次元で成立させることをめざしました。 |
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