MC-A.L.B. - 1987.10

Technology
MC-A.L.B.
 
二輪車用アンチロックブレーキ(MC-ALB)について

世界初
二輪車用ホイールハブ内蔵
アンチロックブレーキ
(MC-ALB)
 ホンダは、従来より二輪車に求められる走行性、快適性、安全性、経済性などを総合的に高次元で調和させた、優れた商品づくりを進めてきました。
 このたび発表いたします「二輪車用ホイールハブ内蔵アンチロックブレーキ(以下MC-ALB)」は、直進制動時におけるブレーキのかけ過ぎを自動制御することにより、ライダーのマシンコントロールを助け、効果的な制動が行えることをめざして、開発したものです。
 これは従来の液圧ブレーキシステムに、ハイドロメカニカルタイプの液圧制御ユニットをつけ加え、緻密なブレーキ応答性を確保しながら、ライダーに作動状況をフィードバックするという機能を持たせ、しかもホイールハブ内にシステムのほとんどの機構を収納できるコンパクトさと、軽量でシンプルな構造の二輪車用アンチロックブレーキシステムとして、世界で初めて完成したものです。
 このシステムは、さまざまに変化する走行環境や路面状況を読みながら、マシンコントロールを行っているライダーの負担を軽減し、より積極的な予知予防ライディングに役立つものと考えます。
 なお、このシステムの基本原理は、ブレーキシステムに於いて先駆的な英国のルーカス・ガーリング社において開発されたもので、ホンダが長年培ってきた技術に加え、二輪車用ブレーキに於いても、優れた生産技術を持っている日信工業(株)の協力のもとに、研究開発いたしました。



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