X4 - 1997.03

X4
X4
 
開発の狙い

 X4の開発にあたっては、リッターバイクのネイキッドモデルやカスタムモデル志向全盛の現代にあって「全く新しいカスタムスポーツの創造」をテーマにプロジェクトをスタートさせました。
 特にX4は、'96年の免許制度改正によって新たに大型免許にステップアップするライダーや、再度バイクにトライしようと考えているカムバックライダーの期待にも充分に応えてくれるモーターサイクルとするために、余裕と迫力のトルク感と圧倒的に良好な足着き性を実現するシート高を持ち、リッターバイクが身近に感じられ、安定感と余裕のフィーリングを味わえることこそが、多くのお客様にこのモーターサイクルと長く付き合っていただくポイントと考えました。

 具体的には、リッターバイクの枠にとらわれることなく、新たな造形やコンセプトの発想で幅広い人々にこの魅力を感じていただけるマシンを目指し「パワードカスタム」を基本コンセプトとして設定し、現在のカスタムモデル志向がより息長く続くように、カスタムライクな造り込みと余裕のパワー感の実現を目指しました。
 そして、一般的なカスタムモデルの方法論を踏襲しながらも、パワーユニットはV型にこだわらず直列4気筒を採用し、CB1000 SUPER FOURに対し大幅に排気量をアップさせることで「ビッグバイクの迫力」を演出しました。

X4で目指した「ビッグバイクの迫力」とは、下記の3点に集約されます。
1. 極太トルクが生み出す豪快な加速を実現すること
2. 迫力のサウンド、ライダーの身を震わせる振動フィールを実現すること
3. 重量車としては良好な使い勝手と、重厚・安心のハンドリングを有すること

 これがX4の目指した「パワードカスタム」の必須要件でした。そして、パワードカスタム、すなわち既存のカテゴリーの概念を超越したインパクトを持ちながら、凝った造り込みと余裕のパワー感を併せ持った、全く新しいカスタムモデルの創造への提案は、'95年「第31回東京モーターショー」において、「X-4」の参考出品によって具現化。この明快なコンセプトは、新しい価値観を予感させるモデルとして数多くの方々からご好評をいただきました。

X4



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