VF750 SABRE MAGNA - 1982.03

VF750 SABRE MAGNA
VF750 SABRE MAGNA
 
新機構の技術説明

新設計バイスターター式スラント型CVキャブレター

スリムで高出力のV型エンジンにベストフィットする新設計、小型軽量のバイスターター式CVキャブレターです。前後シリンダーに共通で使えるユニークなスラント型。フロート室の設計に工夫をこらし取付け角度が異っても同一の性能を発揮します。しかもCVキャブならではの高出力、低燃費を実現しています。
このキャブレターは、エンジンへの混合気の流れを直線的にし、優れた吸入効率を得ています。


新設計バイスターター式スラント型CVキャブレター

4個のキャブレターは、各シリンダーのインテークポートに、直線的に取り付けられ、優れた吸入効率とスペース効率を得ています。


●バイスターター機構
バイスターターレバーを作動させるとバイスターターバルブが開きます。スロットルバルブを閉じてエンジンを始動すると、バイスターター通路にエアが流れ、バイスタータージェットがガスを吸い上げ、マニホールドに吸入されます。
エンジン始動後、スロットルバルブを開くとメインエアジェットにかかる圧力は、バイスターター通路を通じてマニホールド側が負圧となります。メインエアジェットからのメイン通路へのエアの流れがなくなり、メイン系からの吐出されるガスは濃い状態となって、冷機時のリッチ化を補います。この結果始動直後の発進、加速もスムーズに行えます。
エアクリーナーは、メンテナンスインターバルの長いインナーベント方式。
バキュームピストンはダイヤフラム式を採用。
ダイヤフラムには、耐久性と温度変化により作動差の少ない0.3mmの特殊薄膜を使用。さらに、ダイヤフラムの破損を防ぐ保護機構も採用。
特殊リンク機構により、従来の4連キャブと同等の同調性能を確保。
転倒時にも、キャブ内ガソリンの流出を防ぐ、アンチガスフローシステムを採用。

新設計バイスターター式スラント型CVキャブレター


 
超軽量ダブルクレードル型フレーム

高張力鋼管の薄肉材の溶接技術を確立して、軽量でありながら、強靭なフレームボディを実現しました。 コンピューターによる基本構造の設計や高張力鋼管の採用、さらに薄肉材の溶接技術の確立などにより、軽量でありながら(従来の素材、加工方法の場合に較べ約16%軽減)、充分な強度、剛性をもつフレームボディを実現しました。
さらに、振動、ねじれ等の応力解析にもコンピューターを導入、従来はテストライダーの勘にたよっていた操安性の味つけも詳しく分析しベストのものを選んでいます。


超軽量ダブルクレードル型フレーム


エンジンラバーマウント方式

エンジンマウントは6ヶ所すべてをラバーマウントとし高周波の2次振動もシャットアウトしています。
尚、フレームボディは、エンジンの脱着作業を容易にするため、クレードル部を分離式としています。


エンジンラバーマウント方式




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