ライディングポジションは、“ワイドタイヤによるビッグバイクの確かな手応えと、250ccクラスの軽快な取り回し性を損なわない自由度の高いポジション”を目標に開発を進めました。
具体的にはワイドタイヤを操る手応えの、押さえるハンドル位置と、自由度がでるハンドルの絞り角度の最適化を図るため、意識的に絞り角をつけない23°に設定。
また下げ角も、既存の下げ角よりも起こした設定の14°とし、脇の下を若干開き気味とした自由度の高いライディングポジションとしています。
シート位置は、極端に絞り込まれたフューエルタンクにフィットし、ステップ位置は、バンクに無理なく荷重を入れられ、かつ疲労を軽減する最適なポジションとしました。
これら、ハンドル、シート、ステップの各ポジションは、軽快さとアグレッシブさを両立させた、ライディングの楽しさをイメージできる最適なポジションを設定しました。
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ライディングポジション |
さらに、足着き性に関してはライディング以前の問題として捉え、乗車した瞬間から安心感のあるシート高の設定やシート形状が重要な要素であると考えました。特に、軽二輪車のユーザー層を考えた場合、多くのライダーが安心感を得られる足着き性を目指しました。
フレームは、ヘッドパイプからスイングアームピボットまでを、1本のパイプで結ぶ新設計のモノバックボーンフレームを採用したことで、シートレールを1本とすることが可能となり、シート幅やプロファイル設計の自由度を増したことで、ベストのシート形状を設定することが可能となりました。
特に今回は、ライダーの足が地面に接地する際に、まず内腿の干渉するシートの形状によって、地面に対する足の角度が決まってしまうことに着目し、徹底してこの部分のシート形状にこだわり、足廻りコンシャスな車体デザインを損なうことなく、足着き性の向上を図りました。
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シート断面図 |
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