CBR400RR - 1990.02

CBR400RR
CBR400RR
 
リアル・レスポンス・エンジン

 スロットル操作に対しすばやく忠実に反応するレスポンス性を一段と向上させるため、吸・排気系を一新。吸気慣性と排気の脈動効果を最大限に発揮させ、より幅広い回転域で安定した体積効率を得るとともに、ライダーの操作をマシン自らが補正制御を加え最適燃焼をはかる三次元マップコントロール方式のPGMイグニションを新たに採用。
 インライン4の持ち味である力強く伸びのよいパワーフィーリングに加え、より幅広い回転域でリニアで俊敏なレスポンス性をも実現しました。

(1)新設計の吸入系

さらに進化したストレートインテーク

   全面的に見直した吸気ポートは径をφ29mmからφ26mmに変更し、吸気流速を高めるとともに、新設計のVP型フラット・バルブキャブレターや、不等長エアファンネルの採用と相まって吸入効率をいっそう向上させています。
 また、ペントルーフタイプの燃焼室形状の見直しや、φ3.8mmの細軸バルブの優れた特性によって、混合気の流れをよりスムーズにし、吸入効率と燃焼効率を向上させています。

吸・排気系
吸・排気系

エアクリーナー前部にレゾネーターを設置

   レゾネーター(容量:500cc)をエアクリーナーの前部(ヘッドパイプ後部)に設置することにより、特に中・低回転域での吸気脈動効果を高め、吸入効率の向上をはかるとともに、心地良い吸気音を作りだしています。

レゾネーター付エアクリーナーボックス
レゾネーター付エアクリーナーボックス

VP型フラットバルブ・キャブレター

   従来の丸型バキュームピストンからT型バキュームピストンへ変更し、吸入抵抗の低減をはかり低回転から高回転域までストレスなく混合気を供給。吸気ポート形状の変更と相まって、俊敏なスロットルレスポンスと中・低速域での出力特性の向上を実現。

VP型フラットバルブ・キャブレター

VP型フラットバルブ・キャブレター VP型フラットバルブ・キャブレター
現行 CBR400RR NEW CBR400RR


VP型フラットバルブ・キャブレター

〈VP型フラットバルブ・キャブレターの基本特性〉

1. 丸型バキュームピストン(以下VP)に較べ吸気管形状がよりスムーズ(縦断面=ロート状、横断面=円状)にでき、吸気慣性力を高められるとともに吸気乱流の発生につながるデッド・ボリュームも極小化でき、より幅広い回転域で吸入効率を高められます。
2. VPの底部面積を小さくでき、VP底部に働く負圧力(リフトの妨げとなる下向きの力)の影響を低減。同時にダイヤフラム下部に別体式のミニエアクリーナーを経由した空気(大気圧)を直接導入する大気解放型をあわせて採用することによって、スロットル操作に対するVPの追従性を大幅に向上できます。
3. 吸入通路が短くできる基本構造にくわえ、4個のキャブレター間を2本のコネクティング(通し)ボルトで結合することなどによって、同調タフネスを向上させるとともに一段とシンプルでコンパクトなキャブレターAssy.となります。



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