CB1300SF - 1998.02

CB1300
CB1300 SUPER FOUR
 

ハンドリング(余裕の感動/操り、征服する感動)



3. 各部の剛性の設定
フレームは、捻り中心位置を低く設定するために、X4で好評のモノバックボーンタイプのダブルクレードルフレームを採用しました。また各パイプの肉厚の最適化を図るとともに、CB1000 SUPER FOURに対して、捻れ中心位置を100mm下方向に移動し、捻れ/横剛性比を約1.85倍に上げることによって、トータル剛性で約25%の剛性アップを図り、重厚感あるロール特性と旋回性能を感じるハンドリング特性を実現しました。サスペンションは、フロントフォークにφ45mmのインナーパイプにカートリッジサスペンション(H.M.A.S.〈Honda's new Multi-Action System〉)を組み合わせて採用し、フォーク剛性を約15%アップすることで、路面追従性を向上させています。
また、スイングアームのピボットシャフト径をCB1000 SUPER FOURに対し、5mmアップ(φ15mm→φ20mm)するとともに、目の字断面のパイプ(90mm×40mm)を選択することによって、約10%の剛性アップを図りました。また同時に、φ25mmのリアアクスル部の締結剛性も向上させる構造としました。このように、車体全体のバランスを保ちながら各部の剛性を向上させました。

フレームCAD3次元図

フレームCAD3次元図

4. サスペンションの仕様選定
リアサスペンションには、ダブルプロリンクサスペンションを採用しました。CB1000 SUPER FOURで採用していた従来の2本サスペンションとダブルプロリンクサスペンションとは求める性能は限りなく同じ方向にありますが、従来タイプの場合、その配置や位置によって、作動時のレシオ変化に対応しきれず、その減衰自体をスプリングやダンパーアジャストといったクッション性能に頼るようになり、機械的には解決が不可能でした。
そこで今回新たに、ダブルプロリンクサスペンションを採用することによって、作動時のレシオ変化を大きくとることが可能となり、「スムーズな乗り心地」や、「旋回性能、路面の追従性能」を向上させました。また、プロリンクのレシオ変化特性とスプリングや減衰力特性のセッティングの最適化を図ることによって、リアアクスル荷重変化特性、減衰力特性を向上させ、腰のある特性としました。

以上のような4つの基本項目の変更を行うことで、「ビッグネイキッドらしい、重厚感のあるロール特性および旋回性能」を実現し、1300ccをコントロールする楽しさを味わえるハンドリングを実現しました。


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