ホンダ新世代・超低燃費テクノロジ− - 1999.07

Technology

ホンダ新世界・超低燃費テクノロジー
 
ホンダIMAシステム 排出ガスのクリーン化

35Km/L CO2の削減だけではありません。ホンダの排出ガスクリーン化技術で有害物質を大幅に低減しました。

ホンダLEV

超低燃費によるCO2の削減とともに、高水準な排出ガスクリーン性能も実現しています。
大気汚染や酸性雨の要因となり、人体に直接影響を 及ぼす恐れのある、排出ガス中のNOx(窒素酸化物)、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)を低減するために、ホンダは独自のLEV技術を開発し、 多くの量産車に採用しています。 しかし、これまで一般的には、リーンバーンエンジンにおいては大幅な低燃費化と排出ガスのクリーン化の両立は、排気特性の違いから困難とされてきました。 ホンダIMAシステムでは、その双方の両立を高い次元で 達成するために、キャタライザーとシリンダーヘッドに 着目し、新たな技術・手法を採用。 低燃費エンジンでのクリーン化を高次元で達成し、 世界最高レベルの環境適合性能を実現しています。 ホンダIMAシステム

●リーンバーン対応NOx吸着型キャタライザー
希薄燃焼図
低燃費でありながらクリーン性能を発揮する、
新開発リーンバーン対応NOx吸着型キャタライザー。
リーンバーンで排出されるガスは酸素濃度が高いために、特にNOx(窒素酸化物)において、 これまでクリーン化することは難しいとされてきました。そこでHONDA LEV技術を進化させながら、 排出ガスの反応特性を利用した、耐熱性に優れ、 劣化しにくいリーンバーン対応NOx吸着型 キャタライザーを開発しました。まず、リーンバーン時に排出ガスの中から、NOxの大部分をキャタライザーに吸着させて分離します。次に理論空燃比で燃焼した排出ガスが導かれると、リーンバーン時に吸着されたNOxは酸素濃度が低い状態に置かれることになり、 HC、COの還元作用よってN2に還元され浄化。 同時に再び効果的な吸着が可能な状態となることで、あらゆる走行状況でのクリーン化を ハイレベルで達成しています。

浄化性能をいち早く引き出す、世界初のエキゾーストマニホールド一体型アルミシリンダーヘッド。
排気システムの高効率化を追求した結果、 シリンダーヘッドとエキゾーストマニホールドを 一体化しました。通常、シリンダーの数だけ 必要とされているエキゾーストマニホールドを ヘッド内で集約。放熱面積を最小に抑えることによって、 エキゾーストマニホールドからの放熱を抑え、 排出ガスの熱損失を低減。キャタライザーの 温度上昇を早めることで、浄化性能を大幅に 向上させるとともに、部品の軽量化やシステムの 合理化も同時に実現しています。また、 排気系をエンジン後方に配置することで、 キャタライザーの温度上昇をさらに早めています。
エキゾーストマニホールド一体型 アルミシリンダーヘッド。
エキゾーストマニホールド一体型アルミシリンダーヘッド

平成12年排出ガス規制値を50%以上も下回る、先進のクリーン性能を実現しています。
リーンバーン対応NOx吸着型キャタライザーや エキゾーストマニホールド一体型アルミシリンダーヘッドを 新開発したことで、ホンダIMAシステムは、 排出ガスに含まれるCO、HC、NOxを大幅に低減。 2000年10月から施行が予定されている、 平成12年排出ガス規制に適合し、 しかも規制値を50%以上も下回る、 優れたクリーン性能を実現しています。
ホンダIMAシステムと
平成12年排出ガス規制値との比較 (10-15モード/社内測定値)
ホンダIMAシステムと 平成12年排出ガス規制値との比較




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