FACT BOOK
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STREAM 2006.7.13
Motion Performance | Silent
不快なノイズを消し、心地よい走りのサウンドを活かした静粛性能。
徹底した音のマネジメントで、静かな中に心地よいエンジン音を活かしたハイレベルな静粛性。
振動・騒音を発生源で低減したうえで、ボディやシャシー各部の剛性を高めるなど、エンジンや路面から室内に伝わる振動を効果的に抑制。さらに、室内に侵入するノイズの遮音・吸音処理を適所に施すとともに、ボディパネルの固有周波数をチューニングすることでノイズをキャビン内で打ち消す技術も取り入れました。その結果、クルマの加速と同調した心地よいエンジン音と、不快なノイズのない優れた静粛性を両立しています。
エンジンまわりの静粛性
エンジンのクランクシャフト支持剛性を高めるロアブロック構造を採用し、クランク打音を大幅に低減。それに加え、点火時期を高精度に制御することで燃焼時の高周波を低減したほか、2.0Lエンジンでは2次バランサーを採用するなど、エンジンノイズを発生源で抑制しています。エンジンマウントには、エンジン揺動を前後方向で受けるトルクロッド慣性主軸マウントを採用。エンジン側とボディ側の両方にゴムブッシュを持ち、2重防振効果が得られるトルクロッドをエンジンの上下に配置。音になりやすい上下方向の振動を大幅に低減したほか、揺動によるエンジン重心移動を抑制することでリニアなハンドリングにも貢献しています。また、エアコンホースやフューエルパイプなどの配管類のマウント構造にまで振動対策を徹底しています。
■エンジンマウント配置図
エンジンマウント配置図
シャシーまわりの静粛性
サスペンションやボディのサスペンション取り付け部の剛性向上に加え、ブッシュ類の低バネレート化などにより、路面からの振動入力を低減。剛性バランスを高めたボディと合わせ、道路の継ぎ目などを乗り越えた際のショックをスムーズに減衰する特性を獲得しています。
キャビンまわりの静粛性
センターピラー、リアホイールハウス、3列目フロアまわりの板合わせ部を平らにし、穴や隙間をなくしたうえで、フロントピラー、センターピラー、リアホイールハウス前方の下部に発泡ウレタンの遮音材を配置することで音の侵入を抑制。またドアでは、ドアシールを2重化したうえで、軽量化のために開けてある穴から侵入する音を、軽量で吸音性能に優れたホールシートで遮音するなど、きめ細かい遮音処理を施しています。そのうえで、室内を囲むように軽量で高性能な吸音材を適切に配置し、静粛性向上と軽量化を高次元で達成しています。そのほか、サイドシルおよびホイールハウス下面に発泡性のアンダーコートを塗布することで、石はねによるノイズの低減も図っています。
■吸音材配置図
吸音材配置図
ボディパネルの固有周波数をチューニングし、こもり音を低減。
キャビンが長いワゴンやミニバンは、特定の周波数でボディパネルが共鳴し、こもり音を発生しやすいため、ストリームは、フロントガラスの上下支持部とテールゲートまわりの剛性バランスを調整することで、各パネルの固有周波数をチューニング。フロントガラスとテールゲートの共振を逆位相にコントロールし、こもり音を打ち消しています。また、3列目フロアまわりのパネルにプレスによる凹凸(ビード形状)を設けることで固有周波数をチューニングし、ロードノイズとの共振を抑えています。
風切り音の低減
ボンネット後端部やフロントピラー、ドアミラーの形状を適切に設計するとともに、薄型ワイパーブレードを採用。風をスムーズに後方へ流すことで風切り音を大幅に低減しています。
■風切り音低減技術説明図
風切り音低減技術説明図

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