FACT BOOK
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STREAM 2006.7.13
Motion Performance | Chassis
しなやかな乗り味とフラットな乗り心地を生む、高バランス・シャシー。
リニアなハンドリングとフラットな乗り心地を高次元で両立。
細部にまで徹底したチューニングを施したシャシー設計。
スポーツセダンに迫るリニアなハンドリングとフラットな乗り心地を両立するために、低全高ボディによる低重心化に加え、サスペンションジオメトリーを突き詰めました。シャシー各部の形状や材質を見直し、剛性を高めたうえで、ステアリングギアボックスのサブフレームへの取り付けや、サスペンション取り付け部の強化などにより、シャシーまわり全体の剛性および剛性バランスを向上。そのうえで、各部のフリクションの徹底的な低減に加え、ダンパースプリングやブッシュ類の低バネレート化により、大径ワイドタイヤを活かしきる動きのよい足回りとするとともに、フラットな乗り心地も獲得。さらに、ステアリングホイールやシート設計にも配慮するなど、細部にまで徹底したチューニングを施し、爽快な乗り味を実現しています。 イラスト:RSZ(FF)
イラスト:RSZ(FF)
フロント・マクファーソン・ストラット式サスペンション
スペース効率に優れたマクファーソン・ストラット式サスペンションを採用しました。サイドフォースキャンセルスプリングの採用により、サスペンションスペースを小さくしながら乗り心地を向上。スプリングを左右対称巻とすることでステアフィールの左右差もなくしました。また、キングピン軸を後方へ傾け、キャスター角を大きく、キャスタートレール量を多く設定。直進性を高めるとともに旋回時のセルフアライニングトルクを強め、安心感を高めています。また、ロアアームにL型アームを採用し、コンプライアンスブッシュの配置を適正化。ブッシュの低バネレート化が可能となり、操縦安定性と乗り心地を高次元で両立しました。そのほか、バンプストップラバーの材質を天然ゴムからウレタンに変更し、初期バネレートを低減。乗り心地とロールフィールを向上しています。
■キャスター角/キャスタートレール量説明図
キャスター角を大きく、キャスタートレール量を多く設定。
キャスター角/キャスタートレール量説明図
■サイドフォースキャンセルスプリング
サイドフォースキャンセルスプリング
■コンプライアンスブッシュ配置説明図
コンプライアンスブッシュ配置説明図
数値はすべてHonda測定値
リア・リアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンション
3列目席の居住性確保に貢献するコンパクトなリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用しました。ロアアームにハイテン材を採用したうえで、高さと板厚を上げ剛性を大幅に向上。さらにトレーリングアームとの締結をボルト締めから溶接に変更し、結合剛性も高めています。これにより横剛性を向上し、大径ワイドタイヤに対応するとともに安定性を向上しました。また、アッパーアームブッシュとダンパースプリングを低バネレート化し、乗り心地を向上するとともにロードノイズの低減にも貢献しています。
操縦安定性をさらに高める、RSZ専用設計。
RSZは、リアスタビライザーや大径17インチタイヤ、フロントスポイラー、フロントストレーキを採用したうえで、ダンパーの減衰特性やスプリングレートを専用チューニング。乗り心地を損なうことなく操縦安定性を高めています。
■ロアアームまわり剛性向上説明図(FF車)
ロアアームまわり剛性向上説明図(FF車)
Photo:RSZ(2.0L/FF) メーカーオプション装着車
Photo:RSZ(2.0L/FF) メーカーオプション装着車
EPS(電動パワーステアリング)、低慣性ステアリングホイールを採用し、リニアなステアフィールを追求。
電動モーターの駆動力で操舵アシストを行うEPSを採用し、車両の走行状況に応じた適切なアシストを高精度に制御しています。モーターには高効率・低慣性のブラシレスモーターを採用し、モーター出力を向上。そのうえでステアリングレシオをクイック化しました。そのほか各部のフリクション低減や、ステアリングホイールの回転バランス向上などきめ細かな処理を施し、リニアで小気味よいステアフィールを実現しています。
高い制動性能とコントローラブルなブレーキフィールを実現。
適切なサスペンションジオメトリーにより制動時の車体姿勢を安定化したうえで、フロント15インチベンチレーテッドディスク、リア15インチドラムインディスクの採用や、ABSの4輪独立制御により、さまざまな状況での制動性能を高めています。また、ボディのマスターシリンダー取り付け部を強化したうえで、マスターシリンダーを小径化するとともにロングストローク化。剛性感があり、コントロールしやすいブレーキフィールを獲得しています。
※X(FF)〈IHCC、CMBS、VSA、17インチアルミホイール非装着車〉はドラム式
素早い駆動力伝達を行う、カムユニット搭載リアルタイム4WD。
通常はほぼFF状態で走行し、発進・加速時や雪道など走行状況に応じて後輪にも適切な駆動力を配分するHonda独自のリアルタイム4WDシステム。軽量・コンパクト設計で頼もしい走破性と軽快な走り、そして低燃費や静粛性にも優れた特長を活かしながら、後輪へトルクを伝達するデュアルポンプシステムにカムユニットを追加することで、前輪の空転検知能力を大幅に向上。FF⇔4WDの切り換えを瞬時に行い、雪道などでの発進性やコーナリングの安定性を飛躍的に高めています。 ■カムユニット搭載リアルタイム4WD作動イメージ
カムユニット搭載リアルタイム4WD作動イメージ

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