FACT BOOK
ODYSSEY
ODYSSEY 2008.10.16
Driving Quality シャシー&ボディ
磨き抜かれたダイナミクス 性能が生む、一体感と心地よさ。
軽快なハンドリングと全席で快適な乗り心地を両立した、低重心シャシー。
セダンレベルのハンドリングと快適な乗り心地の両立を目指しました。まず、低床プラットフォームと低全高ボディによって低重心化を実現。そのうえでシャシー各部の剛性を徹底して高めるとともにサスペンションジオメトリーを最適化しました。さらに、EPS(電動パワーステアリング)を採用してステアフィールを向上するとともに、ダンパーの伸び側を高減衰力化することで旋回時のロール姿勢を安定化。これらにより、応答性のよい、安定感のあるハンドリング特性を獲得しました。また、各部の高剛性化により、スプリングの低バネレート化が可能となり、快適な乗り心地も同時に実現しています。   FF車
FF車
■ダブルウイッシュボーン・フロントサスペンション
直進安定性や乗り心地に優れたダブルウイッシュボーンサスペンションを採用。高剛性のA型ロアアームおよび大径コンプライアンスブッシュを採用し、安定性と乗り心地を両立しました。さらに、こうした高剛性化によってスプリングを低バネレート化でき、乗り心地をいっそう向上しています。   ダブルウイッシュボーン・フロントサスペンション
■リアクティブリンク・ダブルウイッシュボーン・リアサスペンション
低床プラットフォームの実現に大きく貢献するコンパクト設計のリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用。スペース効率と走行性能を高次元で両立しています。アーム配置の最適化やハブベアリングのユニット化などによって、キャンバー剛性を向上。接地点剛性を高めたことで応答性や安定性を向上し、同時にスプリングの低バネレート化が可能となり、優れた乗り心地も獲得しています。   リアクティブリンク・ダブルウイッシュボーン・リアサスペンション
FF車
■クラストップレベルの最小回転半径5.4mを実現。
パワートレインのコンパクト化やボディ構造の工夫などにより、充分なタイヤ切れ角を確保。ゆとりの3列空間を生むロングホイールベースでありながら、5.4mの最小回転半径を達成しました。スムーズな操作感が得られるEPSの採用や、クイックなステアリングギアレシオ設定と合わせ、優れた取り回し性を実現しています。
*3ナンバーミニバンクラス
  最小回転半径5.4m
■剛性感があり、コントロールしやすいブレーキフィールを実現。
フロントのアンチダイブ角、リアのアンチリフト角を適切に設定し、制動時の車体姿勢を安定化させたうえで、大径ディスクブレーキを採用。安心感のある優れた制動性能を発揮します。また、大径のシングルマスターパワーを採用し、取り付け剛性の高いタイロッド構造とすることで、軽量化と高剛性化を両立。さらに、小径のマスターシリンダーを採用するとともに最適なブレーキペダルレシオ設定とするなど、剛性感があり、コントロールしやすいブレーキフィールを獲得しています。
軽快な運動性能や爽快な視界、ゆとりの空間を両立した、軽量・高剛性ボディ。
フロントピラー上下の結合効率を高めるなど、曲げ剛性やねじり剛性といった静剛性に優れた強固な骨格構造を実現。さらに、フロントとリアの剛性バランスの適正化や各部の結合強度を高めたことにより、ハイレベルな動剛性も獲得しています。また、軽量で強度の高いハイテン材(高張力鋼板)を効果的に採用したほか、断面を大きくすることで部材を薄肉化するなど効率よく強度を確保。軽快で安心感のある走りや良好な視界をもたらすスリム化したフロントピラー、7人が快適に過ごせる大空間などを同時に実現する、精度の高いボディを完成しています。
■軽快なハンドリングを生み出す、フロントまわりの高剛性化。
閉断面構造のバルクヘッドに「ハ」の字状に補強部材を配置。さらに、バルクヘッドとメインフレームを結合する部材を閉断面化。また、左右のダンパー取り付け部を結合するダッシュボードアッパークロスメンバーによりサスペンション取り付け点剛性を高めるなど、ハンドリングの応答性を向上しています。  
■高剛性ボディ構造図(フロント)
高剛性ボディ構造図(フロント)
■安定感と快適な乗り心地を実現する、リアまわりの高剛性化。
テールゲート開口部に大断面の連続した閉断面構造を採用。ダンパー取り付け部をガセット補強やクォーターメンバーで強化したことと合わせ、接地感の高い安定した走りと快適な乗り心地を実現しています。  
■高剛性ボディ構造図(リア)
高剛性ボディ構造図(リア)
クルーズ時のノイズをいっそう低減した、ハイレベルな静粛性。
ロードノイズや風切り音などを徹底的に低減し、特にクルーズ走行時の静粛性を高めました。振動・騒音を発生源で低減したうえで、ボディやシャシー各部の剛性を高めるなど、エンジンノイズやロードノイズの原因となる振動の室内への伝達を効果的に抑制。さらに、室内に侵入するノイズの遮音・吸音処理を適所に施しました。  
■吸音・遮音材配置図
吸音・遮音材配置図
■ロードノイズの低減。
軽量で高性能な吸音材を効果的に採用した、従来モデルでの優れた防音対策をより進化させました。ボディやシャシーの剛性をさらに高めたうえで、1列目席と3列目席の足元に高性能な制振材を採用。また、ピラー内発泡ウレタンの適用範囲を拡大し、ロードノイズを低減しています。  
■フロア制振材配置図
フロア制振材配置図
■風切り音の低減。
ボンネット後端部やドアミラーを空力に優れた形状にするとともに、フロントピラーとガラスとの段差を極小化。さらに、薄型ブレードワイパーを採用するなど、風をスムーズに後方へ流すことで風切り音を低減しています。  
■風切り音低減技術説明図
風切り音低減技術説明図

前のページへ 目次へ 次のページへ