NSX - 1990.09

NSX

NSX
 
INTERIOR


ドライバーとパッセンジャー両方の機能性とホールド性を
重視したダブルサラウンドコクピットや、
最適ドライビング・ポジションなど、
随所に人間優先の思想を貫ぬいた
ヒューマン・オリエンテッド・インテリア。

これまでの概念にとらわれず、
インテリアに求められる要件と優れた動力性能を両立させた、
新世代スポーツカー・インテリア。
これまでの概念から解き放たれた、新しいインテリア空間はどうあるべきか。ホンダは、(1)スポーツカーとしての人間優先の考え方。(2)走行性能に見合った高度な積極安全。(3)高性能にふさわしい高価値・高品位インテリア。これら3つのコンセプトのもとに、研究開発に取り組みました。
その過程において、ホンダはスポーツカー・フィーリングを重視し、最重要と考えられる因子を独自に抽出。その結果、いくつかの回答を導きだすことができました。腰から下はしっかりとサポート。そして、腰から上の空間はより広く。全方位にわたっての視界確保が重要であること、などです。
これらの要件を通じて最終的なインテリアのイメージとなったのが、モーターサイクルのフルフェース・ヘルメット。何故なら、ワイドな視界をもち、人間の顔を前、横、後、と適度に包みこむ柔らかさがあり、しかも換気にも優れた快適空間であるなど、スポーツカー・インテリアにきわめて適した特性をもっているからです。
キャノピーデザインによる全方位スーパービジビリティ、1by 1のダブルサラウンドコクピット、チルト&テレスコピック・ステアリングなど。視界、ドライビング・ポジション、操縦性、安全性、快適性、そして質感まで、すべてをクルマの性能と高い次元で調和させた空間を実現しました。

ドライバーとパッセンジャー、
それぞれに最適な室内空間をもたらした、
ダブルサラウンドコクピット。
同じ室内でも、ドライバーとパッセンジャーでは、インテリアに求める要件は当然異なります。
NSXは、それぞれの機能に合わせた1 by 1ゾーンの最適空間を創造するために、インストルメントパネルに続く大型のコンソールで運転席と助手席を分割しています。しかも、ドアライニング、インストルメントパネル、大型センターコンソールが、それぞれ一体となって、なだらかな曲面を構成。これにより、腰から下は、体を適度にサポートする空間。腰から上は、充分なヘッドクリアランス、肘のあたるドアライニングの部分を広くえぐるなど、必要な部分には充分な広さを与えることで、爽快感と適度な包まれ感を両立させています。このダイナミックな空間構成と、ラップラウンドのインテリアが、一人一人を包みこむダブルサラウンドコクピットを実現しています。
その結果、ドライバー側には、操作系への動きをスポイルすることなく身体をタイトに包み、運転への集中力を生む快い昂まりを。
パッセンジャー側には、ゆとりあるソフトな空間を創造し落ち着きとやすらぎを演出しています。

インテリア イメージ・レンダリング
インテリア イメージ・レンダリング




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