NSX - 1990.09

NSX

NSX
 
EXTERIOR


スーパービジビリティ、
優れた空力特性をもたらしたうえで、
スポーツカーの新しいスタイリングも実現した
シンプルでスリムな前進キャノピー・デザイン。

スポーツカーとしての機能性と
壮快なドライブフィールを高い次元で両立させた、
未来感あふれるエクステリア・デザイン。
一般に、スポーツカーは、アグレッシブで、他を圧倒するような個性的なエクステリア・デザインから、「走るオブジェ」「走る芸術品」とたとえられることがあります。NSXが求めたものは、それとは当然、異なる方向でした。
あくまでも人間優先に徹し、そのスタイリングのなかに機能性とドライブフィールを高次元で両立させることをめざし、そのために超音速小型ジェット機をエクステリアのイメージとして設定。操縦及び操作を最適にするために、運動性能、視界、空力など、あらゆる要素を計算しつくして生みだされたそのフォルムをモチーフとして、スタイリングを具体化したのです。
スポーツカーの概念を塗りかえた全方位視界の前進キャノピー・デザイン。M・R方式ならではの、コンパクト偏平ノーズと長く流れる独創的なテールエンド。そして、優れた空力特性をもたらす全身エアロフォルムなど。スポーツカーの新しい方向を提示する、未来感に満ちたスタイリングを実現しています。

ミッドシップであることをボディ全体で主張する、
前進キャノピー・デザイン。
人間優先の快適なスポーツカーを実現するため、NSXはその開発当初から、一貫して視界確保にこだわりました。
M・R方式の利点を最大限に生かし、キャビンをフロントに大きく前進させてレイアウト。さらに、高度なガラス・プレス加工技術を駆使した、高曲率で軽量な大型ラウンドガラスをフロントとリアに採用。サイド・ウインドウにも三次元曲面ガラスを用い、キャビンを、他に例をみない塊り感のある一つのグラスエリアとして実現しています。この前進キャノピー・デザインにより、斜め後方も含め、圧倒的に死角の少ない、ミッドシップ・スポーツカーでトップクラスの、水平方向311.8°の全方位視界をもたらしています。
このキャビン形状は風洞実験など空力テストを繰り返して決定。
ノッチバック・スタイルのように、キャビン後方において乱流が発生することもなく、フロントからリアに空気がスムーズに流れる、基本から空気抵抗の少ない形状としています。
さらに、ルーフとピラーはブラックとし、アンダーボディとキャビンとのコントラストを強調することにより、先進的な造形のスタイリングを、いっそう際立たせています。

エクステリア・イメージ・レンダリング
エクステリア・イメージ・レンダリング




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