LEGEND FACT BOOK
LEGEND 2004.10.7
Super Maneuverability ボディ性能
軽快な動きを強固に支える、基礎体力。
快適な走りをしっかりと支える骨格と、
細部にまで施した空力処理による、高精度ボディ。
クルマのすべての性能を支える基礎となるボディは、極めて高い剛性を追求する一方、軽量化をこれまでにないレベルで推進。 安心感がありながら軽快な運動性能を発揮します。 さらに、空力処理の徹底などにより、走行安定性や燃費性能、静粛性などを高いレベルで実現。 また、細部の品質やドアの開閉フィーリングにまでこだわるなど、クルマ全体としてのトータルクオリティを追求しています。
ハイレベルな軽量・高剛性化を
達成した、ボディ性能。
従来モデルに対し、曲げ剛性を約34%、ねじり剛性を約30%向上させるなど、ボディ全体で約33%の剛性を向上。極めて高い静剛性を達成しています。さらに、フロントとリアの剛性バランスの適正化や各部の結合強度を高めたことにより、ハイレベルの動剛性も実現。極めて高い操縦安定性を獲得し、快適な乗り心地に貢献しています。また、ボディの骨格主要部材の約50%に軽量で強度の高い高張力鋼板(ハイテン材)を採用。センターピラーにおいては、ハイテン材を使用しながら、さらに上部に高周波焼入れ処理を施すことで約3倍の強度を向上。ボディ全体で従来の部材を使用した場合に比べ約19kgの軽量化を実現しています。
(数値はHonda測定値)
■ハイテン材使用部位
ハイテン材使用部位
骨格構造やサスペンション取り付け部の
高剛性化により、操縦安定性と
乗り心地を高次元で融合。
フロントバルクヘッドに「ハ」の字状に補強材を設置し、フロントまわりの剛性を向上。ダンパー取り付け点の板厚をアップし、上下からの入力をダンパースティフナーの構造を工夫することによりホイールハウスアッパーメンバーとサイドフレームに分散するとともに、ストラットタワーバーを採用することで左右入力に対する高剛性化を図るなど、サスペンション支持剛性を高めることで操縦安定性を向上しています。一方リア回りでは、リアバルクヘッド上下部にクロスメンバーを配置し、結合剛性を大幅に向上することで、強固なボックス構造を形成。リアクロスメンバーとバルクヘッドロアクロスメンバーを、フロアパネルを挟んで上下に構造部材を設定することで、より剛性を高め、主にねじり剛性を向上。さらにダンパースティフナーの結合方法を適正化してリアフレーム全体に上下入力を分散させるとともに、左右入力に対してはリアバルクヘッドを二重化しサスペンション支持剛性を高めることで、安定性や乗り心地の向上に貢献しています。また、リアフレームには従来の上開放の「コ」の字断面から、フロアパネル上部に逆向きの「コ」の字フレームを配し大断面かつ閉断面構造を用いることで、後面衝突に対する衝撃吸収性能を高めています。
■高剛性ボディ構造
高剛性ボディ構造
各部の構造を合理化し、
性能を高めながら軽量化に貢献。
■ボディ構造の合理化(エンジンマウント部構造)
ボディ構造の合理化(エンジンマウント部構造)
従来モデルでは、エンジンルームとタイヤハウスを鋼板で隔てていたのに対し、樹脂製のインナーフェンダーへ変更。また、エンジンマウント部の構造を、2つのスティフナーとカラーの組み合わせから、超厚板単純形状スティフナーに変更し部品点数を減らす一方、締め付け箇所を増やし強度を向上するなど、ボディ全体で構造を合理化し、性能を向上しながら軽量化を達成しています。
高速走行時の安定性やステアフィールを向上した、ハイレベルな空力性能。
前後リフトバランスをSH-AWDの特性を活かして最適にセッティングするとともに、ボディ下面に効果的に施した空力処理によって、Cd値:0.29を達成。優れた高速安定性やステアフィールを実現しています。また、サイドウインドウをはじめ段差をなくしたフラッシュサーフェス化の徹底や、ワイパーブレードの取付け位置や形状に工夫を施すなど、細部にわたって空力性能を追求。さらに、フロント/リアピラーのなめらかな曲面処理や、空力に優れたドアミラー形状など、ウインドウ回りの風切り音を低減しています。
※Honda測定値
高速走行時の安定性やステアフィールを向上した、ハイレベルな空力性能。
前後リフトバランスの追求
FR車ではスタビリティを確保するためにリアのダウンフォースバランスを増やす傾向があるのに対し、SH-AWDによって優れたスタビリティを発揮するため、フロントスポイラーをより効果的に設置してフロントのダウンフォースバランスを増やしています。これにより、操舵輪である前輪の接地荷重が増加し、確かなステアフィールを実現。高速走行時のハンドリング性能に大きく貢献しています。
ボディ下面にも徹底した空力処理
フロントからリアまで全面にわたって軽量な樹脂製空力パーツを採用。サスペンションアームにまでカバーを施しています。空気抵抗を軽減するとともに高速走行時の操縦安定性を向上するほか、エンジンやSH-AWDのリアドライブユニットの冷却も考慮しています。
※デフガイドプレートのみ鉄製
■ボディ下面の空力処理
ボディ下面の空力処理
フロントスポイラー
フロントリフト低減

エンジンアンダーカバー
空気抵抗低減、フロントリフト低減

フロアアンダーカバー
空気抵抗低減、リアリフト低減

ストレイキ
タイヤによる空気抵抗の低減

リアサスペンション・ロアアームカバー
整流効果による車両安定性向上

デフガイドプレート
空気抵抗低減、リアリフト低減、リアドライブユニットの冷却

リアフロアアンダーカバー
空気抵抗低減、リアリフト低減
重厚感のあるドアの開閉フィールを追求。
上級車にふさわしい重厚感のある閉まり音や開閉操作フィールに徹底的にこだわりました。ドアの強度を高めたうえで、ドアロックを重心付近に、パワーウインドウモーターをドア後方に配置するなどドアの重心と慣性重量をコントロールし閉まり感を追求。また、ドアスキンの厚板化やロックスティフナーの追加により閉まり音をチューニング。さらに、ドアハンドルやドアチェッカーの操作力設定も入念なチューニングを施しました。
重厚感のあるドアの開閉フィールを追求。



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