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LEGEND FACT BOOK
LEGEND 2004.10.7
Super Maneuverability SH-AWD
四輪で思いのままに駆け抜ける、一体感。
前後輪と後輪左右の駆動力を自在にコントロールし、安定して曲がる。
世界初、四輪駆動力自在制御システム[SH-AWD]。
ドライバーの運転操作に対してクルマがいかに忠実に応えるか。その一体感をこれまで以上にハイレベルなものにするためには、特に旋回時におけるビークルダイナミクス(運動性能)の向上が重要であると考えます。そこで、極めて安定した旋回能力を発揮するために、四輪に駆動力を与えながら、前後輪と後輪左右の駆動力を自在にコントロールする世界初のシステム、SH-AWDを開発しました。
SH-AWDは、前後輪に駆動力を可変配分するとともに、後輪に配分した駆動力を左右で可変し、あらゆる走行状態において、四輪それぞれのタイヤの能力を最大限に引き出します。
駆動力を走るためだけでなく曲がる性能にも活用し、クルマの運動性能をこれまでにないレベルに引き上げています。
「四輪の駆動力を曲がる性能にも活用する」ことで、旋回性能を飛躍的に向上。
四輪それぞれにかかる接地荷重(路面に押し付けられる力)は、走行状況によって変化します。旋回時は外側輪の接地荷重が増大し、加速時は後輪の接地荷重が増え、減速時は前輪の接地荷重が増えます。一方、タイヤが発生できる力、つまり路面への伝達能力は、接地荷重が高いほど大きくなります。例えば、左旋回加速時は右側後輪の伝達能力が高くなり、その右側後輪に多くの駆動力を与え伝達能力をフルに活かすことで、優れた旋回能力を発揮することができます。そこで、SH-AWDはドライバーの運転操作や走行状況に応じて、前後輪の駆動力を70:30〜30:70の範囲で可変配分すると同時に後輪の駆動力を左右で100:0〜0:100の範囲で制御し、これらを連続的に行うことで、四輪それぞれの駆動力を常に最適となるようにコントロールします。
■駆動力可変範囲
●前後輪駆動力配分イメージ
前後輪の駆動力を70:30〜30:70の範囲で連続可変
●後輪左右駆動力制御イメージ
後輪に配分された駆動力をさらに左右へ
100:0〜0:100の範囲で連続可変
(後輪に駆動力を最大に配分した場合の可変制御イメージ)
前後輪駆動力配分イメージ 後輪左右駆動力制御イメージ
■接地荷重および駆動伝達能力イメージ(旋回加速時) ■SH-AWD作動イメージ(加速アンダーステア低減)
接地荷重および駆動伝達能力イメージ(旋回加速時) SH-AWD作動イメージ(加速アンダーステア低減)
駆動力を活かし切り、ドライバーの操作に
忠実な旋回性能や高い車両安定性を発揮。
SH-AWDは、四輪の駆動力を最適にコントロールし、タイヤの能力をフルに発揮することで、旋回性能向上、直進安定性向上、駆動性能向上を実現。あらゆる状況で優れた走行安定性と、ドライバーの操作に限りなく忠実で爽快なハンドリングを獲得しています。
旋回性能向上
SH-AWDは旋回時に外側後輪へ大きな駆動力を伝達し内向きのヨーモーメントを発生することで、車両を内側へ向けようとする力が働きます。この力は前輪のコーナリングフォースと同じ働きをするため、前輪はより少ないコーナリングフォースで旋回できるようになります。しかも、四輪それぞれの接地荷重に応じた適切な駆動力を与えるため、各輪の接地路面への伝達能力を使い切ることができ、旋回性能が大幅に向上します。旋回中にアクセルを踏み込むと、操舵輪である前輪から後輪へ荷重が移動し、前輪の接地荷重が減少します。反対にアクセルをOFFにすると前輪の接地荷重が増大します。これらにより前輪のコーナリングフォースが変化し、狙った走行ラインに対してアンダーステアやオーバーステアが起きる場合があります。SH-AWDは、旋回加速時に外側後輪へ大きな駆動力を伝達、内向きのヨーモーメントを発生することで、前輪のコーナリングフォースの負担を低減し、減速時にも後輪の駆動力を抑制することでコーナリング中のアクセル操作に対するステア変化を抑え、狙った走行ラインをスムーズにトレースします。
直進時の安定性向上
直進時は前後輪の配分のみとなります。発進時や急加速時は荷重が後ろに移動することから後輪への配分を増やし、駆動性能を向上します。また、クルーズ時は後輪への配分を減らし、優れた直進安定性を発揮するとともに低燃費に貢献します。
四輪の駆動力を自在にコントロールするダイレクト電磁クラッチ機構。
これまでの4WDシステムは、センターディファレンシャルで前後輪の駆動力を配分するものや、リアディファレンシャルで後輪左右の駆動力を配分するものがほとんどであるのに対し、SH-AWDではリアドライブユニットに備えた左右一対のダイレクト電磁クラッチにより、前後輪、後輪左右の駆動力を同時にかつ連続的に自在コントロールします。
基本制御
駆動力は、後輪のダイレクト電磁クラッチの締結力を制御することでコントロールします。後輪左右の駆動力が可変すると同時に前輪の駆動力も可変することで、四輪の駆動力制御を行います。電磁クラッチは左右独立に制御できるため、前後駆動力配分と後輪左右の駆動力を自在に制御できます。
構造・作動
コイルに電流を流すことで発生する電磁力で直接多板クラッチを制御する機構を世界で初めて採用。メインコイルに電流を流すと磁力が発生し、磁性体が電磁石に引き寄せられ、ピストンを介してクラッチを直接押し付けます。押し付け力は電流量によりきめ細かく制御できるため、駆動力を自在にコントロールすることができます。
サーチコイル磁束モニター制御
電磁石と磁性体のあいだのクリアランスはわずかしかなく、このクリアランスが変化した場合、電流量に対するクラッチの押し付け力が変化し、正確な駆動力を伝達できなくなります。このため、サーチコイルにより磁束の変化をモニターし、電流量を補正することによってクルマの生涯にわたり高精度の駆動力制御を実現しています。
倍力機構
通常、大きな駆動力を扱うには大きなクラッチ板や大きな押し付け力が必要となり、メインコイルに流す電流も大きくなります。倍力機構は、ハイポイドギアから伝達される駆動力をプラネタリギア機構を用いてトルクを増大(倍力)し、ドライブシャフトに出力。大きな駆動力を軽量・コンパクトなユニットで扱え、しかもきめ細かい制御を実現しています。
リアドライブユニット構造図/ダイレクト電磁クラッチ構造図



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