LEGEND FACT BOOK
LEGEND 2004.10.7
Power Potential 5速オートマチックトランスミッション
ドライバーの意思とリニアに呼応する、操る楽しさ。
エンジンの力強さを引き出すとともに、上質な変速フィールとスポーティな操作性を実現した、5速オートマチックトランスミッション(Sマチック)。
V6 3.5L VTECエンジンの全域にわたる高い動力性能を引き出すとともにコンパクト化を達成した、5速オートマチックトランスミッションを採用しました。発進・加速性能とクルーズ燃費を両立するギアレシオ設定としたうえで、ドライバーの意思に忠実なシフト制御や変速ショックの低減など、上質なシフトフィールを実現。また、スポーティなマニュアル感覚のパドルシフトも採用するなど、操る楽しさをいっそう高めています。
高回転・高出力に対応しながらコンパクト化を達成。
平行4軸構造、高強度化、超薄型トルクコンバーターの採用により、コンパクト化を実現。また、ATクラッチや軸受けベアリングの容量を増やすとともに、各部の締結ボルトの本数、サイズを上げるなど剛性を高め、高回転・高出力に対応。トルクコンバーターへの高強度材採用やギア歯面への特殊処理など耐久性にも考慮しています。さらに、SH-AWDや高性能ブレーキの採用に対応し、旋回時や制動時に大きなGが発生する場合でも、トランスミッションオイルの移動によるオイルへのエア混入を抑えるミッションケース形状としています。
加速性能と燃費性能を両立するレシオ設定。
1〜4速ギアをローレシオ化して発進・加速性能を向上。5速ギアについては従来モデルの4速ギアよりもハイレシオ設定とすることで、クルーズ燃費を向上しています。
よりマニュアル感覚の操作が楽しめる、新V6用Sマチック制御。
従来のV6用ATでは1レンジのみでしかできなかった1速ホールドを、Sマチックで可能にしました。これにより手動での1速へのシフトダウンも可能となり、よりマニュアル感覚の変速操作を実現しています。また、Sマチックでの全段ホールドが可能となったため、ATセレクターは、1、2レンジを廃止したD3、D、N、R、Pの5ポジションにシンプル化しています。
全段ダイレクト制御により、さらに俊敏な走りを実現。
リニアソレノイドによるダイレクト制御を全段に採用することで、タイムラグの少ない変速を可能にしました。これにより、従来の5速→3速の飛び変速を、5速→4速→3速の順次変速に設定し、高速走行時のスムーズな加速を実現。一般道での使用頻度の高い4速→2速の飛び変速を可能とし、ワインディング走行などでの鋭い加速を実現します。
ダイレクト制御により、変速ショックを低減
従来の5速ATでは、アキュームレーターの油圧によってクラッチ圧をコントロールする間接的な制御であったのに対し、リニアソレノイドによるダイレクト制御とすることで、よりきめ細かな油圧制御が行え、ニュートラルからDレンジあるいはRレンジに入れたときのインギアショックや、キックダウン時の変速ショックを低減しています。
不要な変速を抑える新シフトホールド制御。
シフトダウン制御
シフトアップ制御
走行状態に応じて知能的なシフト制御を行うプロスマテックを進化させ、ドライバーのシフト感覚により近い制御を行うシフトホールド制御を採用。Dレンジでの走行時に、ドライバーのアクセル操作や車速変化などから走行状態を瞬時に判断し、最適に変速を制御します。ワインディングなどでのスポーティな走行時には、アクセルのオン/オフによる不要なシフトアップを抑え、充分なエンジンブレーキやタイムラグのない鋭い加速が得られます。このシフトアップ制御に加えアクセルペダルの踏み込み速度に応じて不用意なシフトダウンを抑える新制御を追加しました。高速走行からの再加速時など、アクセルをゆっくり踏み込んだ場合はそのギアをキープし、緩やかな加速が得られます。
冷却効果を高めるATF専用クーラーを採用。
高い運動性能を活かした走行によるATFの温度上昇に備え、空冷タイプの専用クーラーを設置し、クーリング性能を高めています。
ガングリップタイプシフトノブに加え、パドルシフトを採用。
Sマチックでの変速操作がしやすく、スポーティなイメージのガングリップタイプを採用。リンク部に樹脂ブッシュを追加することで、なめらかでしっとり感のある操作フィーリングも獲得しています。また、ステアリングホイールから手を放さずにシフト操作ができるパドルシフトを装備。よりスポーティなマニュアル感覚の変速操作を楽しめます。
ガングリップタイプシフトノブ パドルシフト(右=シフトアップ) パドルシフト(左=シフトダウン)



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