LEGEND - 1996.02

LEGEND
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ヒューマ・リニアリティ5

キャビン設計にあたっては、従来の高級車が応接間感覚のものが主流であったのに対して、上質なリビングルーム感覚で、誰もが心からリラックスできる爽快な移動空間の実現をめざしました。
大人4人がゆったりと座れることをパッケージングの基本とし、人間が心地よいと感じる距離感を徹底的に検証し、そのベストポジションにシートをレイアウトしました。
乗員が体感する乗り心地や走り感の飛躍的な向上を求めて、例えば、乗員に不快感と疲労感を与える振動周波数を効果的に吸収する構造をもつシートを開発するなど、「感研究」による独自の視点からの多彩なアプローチにより、高級車を語るにふさわしい移動空間の快適性を追求しています。

広さ感の増した空間に、高性能シートを配置した、
ゆとりともてなしのパッケージング。

高級車としての空間を確保する。これは、ただ単に何mm広げればよいというものではありません。NewレジェンドはFF車の合理性をさらに追求し、このクルマの使われ方を想定しながら、あくまでも体感的に心地よい空間づくりに取り組みました。まず、サイズとしては、先代レジェンドと対比すると、ボディサイズやホイールベースを変えずに室内長は50mm延長。全高の30mmアップに対し室内高さは35mm拡大しました。これにより、後席の膝元やヘッドクリアランスを充分に確保。そのうえで、シートレイアウトやドアガラスの位置などに工夫を施すことで、全幅、室内幅を変えずにゆとりの着座間隔を得ています。また、シートには高機能を備えるなど、より心地よい広さと乗り心地を実感できる高効率パッケージングを実現しています。

ボディ全幅を変えずに、前席カップルディスタンスを拡大。
まず、側突安全性能を備えたうえで、ドア内側の凸量を減少。さらに、ドアガラスを外側へ設置するとともにルーフを高く、大きく設定することで大きなゆとりを確保しました。これにより、シートを外側に寄せてレイアウトすることを可能とし、両席の間隔を拡大。心地よくゆったりできる距離感を保持しています。

後席足入れ性
後席足入れ性
■高級車のより上質な座り心地を実現した、高性能シート設計。
フロントシートには振動吸収機能を持たせ、長距離の移動でもドライバーや助手席の方の疲労を格段にやわらげる効果を確保しています。一方のリアシートは、使用状況を考慮し、3人着座でも充分なスペースに2人のゲストがよりゆったりと座れるよう、着座中心位置を内側に設定。しかも、フロントシートのスライドレール構造をシンプルにすることで後席に乗る人の足入れ性を向上させました。また、ヒップポイントを高く設定し、広々感とスムーズな乗降性を得ながら、座面とシートバックの角度も疲労感の少ない着座姿勢が得られるよう設定しています。このほかフロントシート、リアシートとも、着座した時に大きく感じる座面形状とし、パッド類も最適化。すべての座席において快適な乗り心地と上質な座り心地を獲得しています。

インテリア
Photo:レジェンド エクスクルーシブ
本革シート/ホンダ3-Dナビゲーションシステム/
ピュアサウンドシステムはメーカーオプション
カットボディによる撮影



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