LEGEND - 1996.02

LEGEND
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CONCEPT2

「感研究」という新しい開発手法。Newレジェンドで挑んだのは、
人間の五感を基準にした、ホンダの新しい高級車づくりです。


Newレジェンドの開発に際して、私達がめざしたのは、二代、10年にわたり高く支持されてきたレジェンドの伝統ともいうべき性能である、操縦する歓びにあふれた高性能ドライバーズカーとしてのポテンシャルと、世界最高水準の安全性能をさらに発展させたうえに、高級車としての新しい豊かさ、より高い質感と品位を具現化することでした。具体的には、
(1)日常的に使用している走りの領域、すなわち常用域、ここでの気持ち良さを徹底的に追求すること。
(2)感じる高級、すなわち高級車としての満足感を、新しい味わいとともに具現化すること。
この目標を世界に通用するレベルで達成するために、「感研究」という新しい開発手法を導入しました。

「感研究」。それは、人間の五感を基準にした高級車づくり。
高級車オーナーが日々体験しているシーンを再現し、常用域での気持ち良い走り感とは、操作感とは、高級の味わいとはを、五感を基準にひとつひとつ定量化し検証。人間の感覚と心理の両面からその理想の“感”を研究する。
それが新しい開発手法「感研究」。
走りだす前、走りだして、曲がって、止まる。乗り込むシーンからハイウェイ走行、車庫入れに至るまでの動的領域。さらには、デザイン、色彩、素材などの静的領域まで、その研究対象は実に100項目を数えました。特に、走り感、操縦感、操作感については、世界で最も走りの環境に恵まれているドイツに先行開発車を持ち込み、一般道や高速道路を走り尽してベストの体感を追求。
ここでのテスト結果を、ホワイトボディによる検証、シミュレーションによる解析などと相互評価することで、“最上の感”実現のための開発目標値とその達成手法を確立しました。
そして私たちは、この入念な「感研究」から次の結論を導きだしました。
“常用域の気持ち良さ”とは、ドライバー(人間)が期待する体感と実際の体感にズレがない、“期待と体感の一致”にあり、これが実現されたときに初めて、ドライバー(人間)の五感は気持ち良く充たされる、というものでした。“期待と体感の一致”。私たちはこれを「ヒューマン・リニアリティ」と名づけるとともに、技術コンセプトとし、その実現に向けて、かつてないスケールと情熱で取り組みました。

開発目標
レジェンドらしさの追求
新・性能領域の追求
感研究
↓
技術コンセプト



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