LEGEND - 1990.10

LEGEND
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CONCEPT 1 〔社会適合性〕
世界トップレベルをめざした安全性能。

この一台に込めたセーフティ・コンセプトが、クルマの新しい方向性を示します。
「社会とクルマの融合」は、'90年代のクルマづくりにおけるきわめて重要な課題です。これに対して、ホンダはさまざまな視点から解答を探りました。その第一が、世界トップレベルをめざした安全性能です。今日の交通環境下では、クルマの安全性はとくに身近な間題としてとり上げられ、クルマの本質的な価値として捉えられています。
そこでレジェンドの開発にあたっては、「安全こそ最も重要な性能」とするホンダの従来からの考え方を、何よりも大切にしました。まず「走る」「曲がる」「止まる」の基本性能を高めることで事故を未然に防ぐという積極安全思想に基づいた知能化技術を導入。
その上で、万一の衝突時の(1)車室内侵入量の低減(2)二次衝突(車体内部と乗員)の防止・低減(3)火災など二次災害の防止という3つの視点からも徹底追求を図っています。緻密にかつ総合的に検討を重ねた、高い安全性の確保。クルマの新しい価値観を提案する新レジェンドの核となるのが、このセーフティ・コンセプトです。

そして、情報や環境への対応。 21世紀に向けた重要なテーマです。
時代や社会を見つめた時、情報性や環境間題も大きなテーマとなります。本格的な情報化社会が到来しようとする'90年代には、それを予見したインテリジェントなクルマが求められています。私たちは、積極的に、しかもきわめて高度なレベルでそれに応えました。
その一つが、ホンダ独自のナビゲーション・システム(タイプαに装着車を設定)の開発。高精度なナビゲーション機能の他にも、各種の便利な情報表示機能をそなえるなど、実用性の高い高度なシステムです。人とクルマが情報で結ばれた時、移動空間としての可能性は飛躍的に広がります。
また、環境への配慮についても、新レジェンドは積極的に取り組んでいます。環境保全が地球規模で論じられるこの時代、クルマにおいても燃費の向上、排気ガスの低減、生産過程での省資源などについて的確な対応がなされるベきだと考えました。とくに、私たちが提示したかったのは、十分なゆとりの確保が前提となるこのクラスでも、それが実現できるという可能性です。例えば、高い動力性能を確保しながら低燃費を達成するといった、「両立が大変に難しい間題」に対しても真剣に取り組み、大幅な軽量化技術の投入等によって、高いレベルで解決しました。

三つの視点から、安全を徹底追求

ナビゲーション機能



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