LEGEND - 1987.02

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FOOTWORK


高水準のハンドリング性能を生む
新4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンション。

フロント・サスに呼応してスムーズに、あたかも意志を持った生き物のごとく追随するリア・サス。
前後のサスの絶妙な一体感は、まさしく4輪ダブルウイッシュボーンならではのフィーリングです。
ダンパーのなめらかな作動を妨げるフリクションを大幅に低減でき、
サスペンションとしての能力を最大限に活かせるという、第1の特長。
設計上の自由度が大きく、操縦性と乗り心地に理想的なバランスが得られるという、第2の特長。
ダブルウイッシュボーン・サスが備えたこれらの優れた資質は、
いまホンダ熟成のテクノロジーによってさらに進化しました。
独創のメカニズム、最適ジオメトリーの設定、高い剛性の確保…。
その結果、なめらかで大いなる余裕と信頼感をもたらす乗り心地、
狙い通りのラインをトレースする優れた回頭性、
豊かなボディサイズを意識させないシャープなハンドリング性能を実現しました。
また、ロールセンターを思いきり低く設定することにより、
姿勢変化を抑え、高速走行やコーナリングの性能向上に貢献しています。

フロント・ダブルウイッシュボーン・サス

フロント・サス(後面図)
フロント・サス(後面図)

走りのフォルム「低ボンネット」をも可能にした独創設計。
フロント・ダブルウイッシュボーン・サス。

フロント・サスとして高性能であることはもちろん、空力や視界、居住性を犠牲にしない、低ボンネット内に収まるサイズであることも、このサスへの絶対的な要件でした。ダブルウイッシュボーン形式が本来的に持っていた「大きく、重く、複雑」という問題点をクリアして、いかにミニマムなスペースに収めるか。その難題を解決したのが、「アッパーアームとロアアームのワイドスパン化」「ツイステッド・アッパーアームの採用」などホンダ・オリジナルのアイデアの導入。優れたスペース効率を実現しました。

サス透視図


なめらかな走りのテイストを実現。
アッパーアームとロアアームの間隔を広くとったワイドスパン化。 そしてツイステッド・アッパーアームとフォークド・ダンパーを特徴とするこのサスは、基本的なフリクションの少なさを生かし、ダンパーとスプリングの能力を最大限に発揮させることができます。 しかも、ワイドスパン配置やスタビライザーをロアアームにリンク支持したことに加えて、ラジアスロッドのブッシュに前傾ダンパーによって生じる力を中和するようなプリセットを与えたことなどによってコンプライアンス機能を高め、快適な乗り心地も実現しています。


スタビライザー取付けに、ボールジョイント式を採用。
サスペンションの作動始めからスタビライザー効果を発揮させるための新機構。ボディのローリングを抑えて、走行安定性と乗り心地を向上させています。


直進性とコーナリング性能を高める、バンプステア・ゼロ。
ロアアームやタイロッドの取付位置の工夫で、路面状態や横風などの外乱に対しての、タイヤの向きの変化を解消。直進性とコーナリング時の操縦性の最適化を図りました。
キャンバー変化 トー変化



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