徹底した軽量・コンパクト化により
優れたスペース効率を実現。 |
高効率をコンパクトに達成。
世界初のハイドロリック・ラッシュ・アジャスター付《1カム・4バルブ》方式。 |
高性能の達成と同時に、エンジン軽量・コンパクト化も、レジェンドのエンジン開発の大きな課題のひとつです。ホンダはV6エンジンに1気筒4バルブ方式を採用した上で、バルブ駆動方式にも豊かな発想力を活かし、スペース効率を追求したユニークな手法を考案しました。それが1気筒4バルブを1本のカムシャフトで駆動する《1カム・4バルブ》方式です。それぞれのバンクの吸気側バルブはスイングアームを介して、排気側バルブはスイングアーム、プッシュロッド、ロッカーアームを介して、駆動されます。また、ハイドロリック・ラッシュ・アジャスターを採用しタペット調整のメンテナンスフリーを実現。限られたスペースを最大限有効に利用して、高度なメカニズムをコンパクトに設計することができました。シリンダーヘッド部の驚異的なコンパクト化を実現しています。 |
軽量・コンパクト化の基本。
横置き90°V型レイアウト。 |
V型エンジンにおいて、そのサイズを決定する大きな要因が前後のバンク角です。点火時期のことだけを考えれば、6気筒の場合、このバンク角は60°あるいは120°が一般的ですが、60°にするとエンジンの高さが大きくなり、120°にするとエンジンの幅が大きくなってしまいます。ホンダはエンジンの幅と高さを勘案してバンク角90°を採用しました。しかも、この方式によるとバンク間のスペースに補機類の配置もしやすく、スペースの効率がさらに高められます。4バルブ方式でありながら、驚くほどコンパクト化されたシリンダーヘッドともあいまって、優れたコンパクト化を達成。卓越した前方視界と空力フォルムをもたらす低ボンネット、ゆとりある居住空間をもたらすショートノーズの実現に大きく寄与しています。 |
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V6エンジン横置きレイアウト |
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90°V型6気筒エンジンを成立させる30°オフセットピン・クランクシャフト。 |
多気筒エンジンといえども、等間隔爆発が実現できなければ、その美点であるスムーズさは発揮されません。バンク角90°のホンダV6エンジンでは、クランクシャフトのクランクピンを30°オフセットさせた30°オフセットピン・クランクシャフトを採用。これによって、各気筒の爆発間隔を120°位相の等間隔にしています。 |
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30°オフセットピン・クランクシャフト |
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ハイドロリック・ラッシュ・アジャスター内蔵。
小型アルミシリンダーヘッド。 |
《1カム・4バルブ》方式や小型ハイドロリック・ラッシュ・アジャスターの採用などにより驚くほどのコンパクト化を達成しています。ホンダの精緻な鋳造技術を投入して、軽量・コンパクトなアルミ製シリンダーヘッドを実現しました。スペース効率の向上に貢献しています。 |
軽量・高剛性、アルミシリンダーブロック。 |
FF車にとって、エンジン軽量化は大きな意義をもっています。なぜなら、フロントヘビーになっては、いくら高性能なエンジンを搭載しても、そのポテンシャルを活かした走りが望めないからです。ホンダはV6エンジンのシリンダーブロックに、エンジン軽量化にたいへん有利なアルミダイキャスト製シリンダーブロックを採用。高い剛性をもたせて、高出力に応えるとともに、軽量化の達成に大いに貢献しています。 |
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アルミシリンダーブロック |
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