INTEGRA - 2001.07

INTEGRA FACT BOOK
INTEGRA 2001.7.2
Exciting Performance

サーキットにおいてもエキサイティングな走りの楽しさを実現するために徹底した高剛性化を実施

サスペンションは、フロントにトーコントロールリンク・ストラットサスペンション、
リアにリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用しています。
TYPE Rまでを見据えたスポーティークーペにふさわしく、ステアリングの切りはじめからの
リニアな操舵感と、減衰性に優れた剛性感のあるロールフィールを追求。
さらに、ステアリングギアボックスまわりを高剛性化し、しっかりとしたハンドリングを実現しています。
TYPE Rでは、サスペンションジオメトリーを新設計するとともに、各部を高剛性・高硬度化。
よりダイレクトでリニアなハンドリングと高い限界性能を実現。
また、brembo社製ブレーキを採用するなどサーキットでの優れた走行性を追求しました。

INTEGRA is

常用域からスポーティー領域まで
リニアで爽快な走りを実現。
フロントトーカーブをストレート化フロントトーカーブをストレート化
パッケージング性に優れたフロント・トーコントロールリンク・ストラットサスペンション/リア・リアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンションを専用設計し、スポーティークーペとしてふさわしいセッティングを追求。接地点剛性を高めるためダンパーとベアリングを新設計(フロント)。また、スタビライザーの採用(リア)、高剛性ブッシュとリアクティブリンクおよびトレーリングアームの採用(リア)、スプリングレートのセッティングなどを実施し、シャープなハンドリングと優れたスタビリティを実現しました。
また、タイロッドをロング化するなどにより、フロントのトー特性カーブをストレート化。旋回時の特性変化を抑えリニアな応答性を実現。さらに、サスペンションジオメトリーの設定によって、ロールセンター高とロール仮想アーム長の前後バランスを見直し、コーナリング時の姿勢変化を最適化。常用域からスポーティー領域に至るまで、小気味よく安定したハンドリングと乗り心地を実現しました。
ロール軸イメージ図
ロール軸イメージ図


INTEGRA is

TYPE Rは、限界性能の向上とあわせ、より高G域まで変化の少ない
ダイレクトかつリニアなハンドリング特性と優れたブレーキ性能を徹底追求。
優れた走りとパッケージング性を実現するサスペンションをベースに、TYPE Rのさらなる進化をめざしサーキット走行テストにより徹底して走りを鍛え上げました。リニアレスポンス・旋回性能向上のため、ナックル剛性アップ(フロント)やダンパー減衰力強化、スプリングレートアップ、スタビライザーサイズアップ(リア)、ダンパーマウントおよび各部のブッシュ硬度アップ、ステアリング系の剛性アップ、タイヤサイズアップおよび高性能化などの専用ハードセッティングを行っています。
また、エンジン・トランスミッション・排気系のマウントを変更し動きを抑制するとともに、フロント・ロアアーム、フロントおよびリア・ブレーキキャリパーのアルミ化、専用軽量 ホイールの採用などとあわせバネ下重量の軽量化を図ることにより軽快なハンドリングとレスポンスを実現。ドライバーの意志に忠実でリニアな応答性を実現しています。
グラフ

TYPE Rのサスペンションの主な専用設計ポイント(iS対比)
フロント・トーコントロールリンク・ストラットサスペンション

また、Hondaとしてはじめてbrembo社とブレーキを共同開発。耐フェード性の向上と優れた効き、剛性感のあるブレーキフィーリングのために、brembo社製アルミ対向4ポットキャリパーと放熱性に優れたピラータイプの大径ディスクをフロントに採用しました。 4ポットキャリパーで発生しやすいノックバック(コーナリング時にディスクが傾き、その分ピストンが戻ることでストロークが伸びる現象)を、ナックルのベアリング保持剛性を上げるとともにピストンシール形状をチューニングすることで抑制。ブレーキ冷却のためのエアダクトの配置と導風板形状スプラッシュガードなどにより冷却性も向上。あわせて優れた制動性能を実現しています。

独自のチューニングを施したbrembo社製ブレーキ
キャリパー
キャリパー
ディスク
ディスク
パッド
パッド
フロントブレーキまわりの冷却系
フロントブレーキまわりの冷却系

主なサスペンション諸元比較
  iS TYPE R
スプリングレート フロント 3.6kgf/mm 2.8〜4.6kgf/mm ※
リア 5.8〜7.4kgf/mm ※ 3.0〜8.0kgf/mm ※
ダンパー減衰力
(0.3m/sec時)
フロント (伸び) 128 /(縮み) 49kgf 161/73 kgf
リア (伸び) 129 /(縮み) 64kgf 190/108 kgf
スタビライザーサイズ フロント φ23.8×t2.8mm(中空) φ23.8×t2.8mm(中空)
リア φ19mm φ22mm
ダンパーマウント ブッシュ
(軸方向)
フロント 70kgf/mm 100kgf/mm
リア 120kgf/mm 370kgf/mm
タイヤサイズ 195/65R15 91H 215/45ZR17
※プログレッシブレートタイプ

高性能化による重量増加を凌ぐ
アルミ材置換や遮音材の廃止などにより
TYPE Rは徹底した軽量化を実現。
運動性能向上のためのボディ部材の板厚アップやパフォーマンスロッドの追加によるボディ剛性アップ、サスペンション強化、タイヤサイズアップなどを行いながら、ボディ強化部材のアルミ材への置換で−3.8kg、遮音材の廃止により−16.9kgなどの大幅な軽量 化とともに、バッテリーの小型化、多重通信システムによる回路数削減などきめ細かな重量 低減を実施。 パワーウエイトレシオでも、排気量アップしながら従来インテグラTYPE Rを凌ぐ5.3を実現。軽快かつダイレクトな走りに寄与しています。

※最軽量仕様
実車状態での車両重量比較
(社内測定値)
(ガソリン満タン+テンパータイヤ+ジャッキ+工具搭載)
*国内認定重量は、ガソリン満タン+テンパータイヤ+ジャッキ(工具なし)
実車状態での車両重量比較

●性能向上による重量増加項目(iS対比)
エンジン出力アップ
ヘリカルLSD
ドライブシャフトサイズアップ
ハードサスペンション
大径ワイドタイヤ&ホイール
ブレーキサイズアップ
ブレーキダクト追加
パフォーマンスロッド追加
その他ボディ強化
レカロ社製バケットシート
フロントスポイラー大型化
リアスカート追加
リアスポイラー追加
●軽量化項目(iS対比)
軽量フライホイール
アルミホイール標準装着
鍛造アルミロアアーム(フロント)
テンパーホイールアルミ化
brembo社製アルミ4ポットキャリパー
リア・ディスクブレーキキャリパーアルミ化
ボディ強化部材アルミ化 バッテリー小型化
リアシェルフ廃止
遮音材廃止
応急パンク修理セット

鍛造アルミロアアーム(フロント) アルミテンパーホイール 応急パンク修理セット リア・アルミキャリパー
鍛造アルミロアアーム
(フロント)
  アルミテンパーホイール   応急パンク修理セット   リア・アルミキャリパー


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