INSPIRE FACT BOOK
INSPIRE 2003.6.18
安全性能
 
Hondaは衝突安全において、乗員に対する「傷害値の低減」が課題となる前面フルラップ衝突と、「生存空間の確保」が課題となる前面オフセット衝突の双方を高水準でクリアすることを目指し、独自のGコントロール技術で対応。インスパイアは、前面フルラップ衝突55km/h、前面オフセット衝突64km/h、側面衝突55km/h、後面衝突50km/hに対応する、新・衝突安全設計ボディを実現しています。
Hondaは、リアルワールドの衝突安全研究を推進するために、クルマ相互の衝突実験を実施。事故統計の分析から、「相手重量2トンクラスまでの乗用車、双方の衝突速度50km/h、50%前面オフセットの衝突」という独自の研究目標を設定しました。インスパイアは高効率なエネルギー吸収&高強度ボディ構造により、この目標値をクリアしています
  クルマ相互の衝突実験/テストモード
 
 
 
    テスト車両によるクルマ相互の衝突実験 左インスパイア
各結合部へスティフナーを追加するなど強固な構造としたうえで、剛性バランスを最適化。効果的な衝撃吸収・分散特性と、キャビン変形の抑制を高いレベルで両立しています。さらに、ボディ骨格には高張力鋼板(ハイテン材)を大幅に採用し、高い衝突エネルギー吸収効率を実現しています。
 
■ハイテン材配置図
室内のルーフサイドや各ピラー内側を衝撃吸収構造とし、衝突時に乗員の頭部への衝撃を緩和します。

Hondaでは、万一の際の歩行者衝突時の傷害軽減を目指した、歩行者傷害軽減ボディの開発に取り組んでいます。生命に関わるダメージを最も受けやすい頭部はもちろんのこと、さらに脚部にも対応。ボンネット、ボンネットヒンジ、ワイパー取り付け部、フロントフェンダー、バンパーに衝撃吸収構造を採用しています。
(アバンツァーレに標準装備/30TL、30TEにメーカーオプション)
側面衝突時に子供から大人までさまざまな体格の乗員の頭部や頚部を広範囲で保護し、特にセンターピラーへの頭部衝突を防ぐ展開性能を実現した、サイドカーテンエアバッグシステムを設定。サイドウインドウのほぼ全面をカバーするエアバッグを瞬時に展開させるために低温ガス(全圧縮ガスタイプ)インフレーターを採用。約0.015秒という速い展開速度に加え、バッグの厚さ・面積の拡大も可能となり、衝突の衝撃をより効果的に吸収。衝突時の頭部に加わる衝撃を、エアバッグなしの場合と比較して約1/6に低減し、頭部への傷害を大幅に軽減しています(ポール衝突テスト時)。また、衝撃センサーは車体中央、前席乗員横左右2か所、後席乗員横左右2か所の計5か所とし、側面衝突の形態に応じてサイドカーテンエアバッグシステムと前席用i-サイドエアバッグシステムが最適なタイミングで作動するように制御しています。
写真は機能説明のため、運転席用&助手席用エアバッグ、前席用i-サイドエアバッグ、
サイドカーテンエアバッグともに展開した状態を再現し、合成したものです。
(アバンツァーレに標準装備/30TL、30TEにメーカーオプション)
車両の左右と中央部に側面衝突検知センサーを設置。より的確なタイミングで作動します。また、乗員姿勢検知センサーを助手席シートに内蔵。体格や姿勢を検知してエアバッグの展開を制御します。
(全タイプに標準装備)
電子式フロントセンサーを採用することで、衝突速度に応じたより効果的な性能が得られるように制御しています。
シートベルト非着用時に、警告灯と警告音でシートベルト着用を促すシートベルトリマインダーを運転席に採用しています。
後方から衝突を受けた時に頭部と体は別々な力を受けてしまうため、頚部への負担が大きくなってしまいます。そこで、衝突時に体を沈み込ませる特性をシートバックに持たせるとともに、ヘッドレストの取り付け位置、角度を最適化。頚部にかかる負担を低減しています。
(アバンツァーレ、30TLに標準装備)
従来の機械式ブレーキアシストに対し、細かい制御が行える電子制御式を採用。CMS、E-プリテンショナーとの協調制御も実現しました。ブレーキペダルの踏み込み速度と踏み込み量から緊急ブレーキと判断すると、ブレーキ圧を加圧してブレーキ操作をアシストします。また、ドライバーのブレーキ操作の傾向に合わせ、アシスト作動ポイントを自動的に設定する世界初の学習機能も備えています。
●フロント3点式ロードリミッター付プリテンショナーELRシートベルト(テンションリデューサー付)
●リア全席3点式ELR/ALRシートベルト
●EBD(電子制御制動力配分システム)付ABS+ブレーキアシスト
●ISO FIX対応チャイルドシート固定専用バー+テザーアンカー(リア左右席)



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