INSPIRE FACT BOOK
INSPIRE 2003.6.18
先進予知機能(追突被害軽減機能)
(アバンツァーレに標準装備)
※ Collision Mitigation brake System
Hondaはリアルワールドでの安全を見つめ、実際の事故分析を通してさまざまな研究・開発に努めています。今回、新たな取り組みとして、衝突事故に対してまずは「ドライバーに危険を知らせ回避を支援する」こと、そしてなおかつ「衝突が避けられないような状況では可能な限り被害を軽減する」ことを目的とした[Hondaプリクラッシュ・セーフティ・テクノロジー]のひとつとして、前走車への追突に対する「追突軽減ブレーキ(CMS)+E-プリテンショナー」を開発しました。追突事故の多くは、ドライバーの前方不注意や前走車との車間距離の不足などが原因と考えられます。そこで、走行中はミリ波レーダーにより前走車との距離や相対速度などを検知し、追突のおそれがあるとコンピューターが判断した場合には警報を発し、さらに危険度に応じてブレーキとシートベルトを制御することで、ドライバーによる危険回避操作を支援するとともに追突被害の軽減を図ります。
追突を予測してドライバーに危険を知らせ、さらに追突速度を
低減する、世界初「追突軽減ブレーキ(CMS)」。
ミリ波レーダーにより前走車を検知し、追突のおそれがあると判断した場合に警報(音・表示)でドライバーに知らせ、さらに接近した場合には軽いブレーキによる体感警報を行います。そして追突の回避が困難と判断した場合には強いブレーキ制御を行い、ドライバー自身のブレーキ操作との相乗効果によって追突速度を低減。効果的に追突事故の回避支援とダメージ軽減を図ります。またこのシステムは、「LKAS」に続き、ASV(先進安全自動車)を提唱する国土交通省から新たな認可を取得しています。
CMSとともに危険を知らせ、さらに乗員拘束性を高めて
追突被害の軽減を図る、「E-プリテンショナー」。
CMSと連動して作動し、追突の危険性が高い場合に運転席シートベルトを弱く2〜3回引き込むことで、体感的な警報をドライバーに与えます。そして追突の回避が困難と判断した場合にはシートベルトを強く引き込み、ドライバーの拘束効果を高め、CMSとともに追突時の被害軽減を図ります。また、E-プリテンショナーはCMSとの連動とは別に、急ブレーキ時に電子制御ブレーキアシストが作動したときにもシートベルトを強く引き込み、ドライバーの拘束効果を高めます。
「追突軽減ブレーキ(CMS)+E-プリテンショナー」基本作動イメージ
フロントグリル内に設けたミリ波レーダーにより、前方およそ100mにわたって前走車を検知。
前走車へ接近
前走車との距離や相対速度、予測した自車の進路などから追突の危険性があると判断した場合、警報(音+表示)によりドライバーに認知および回避操作を促します。
さらに接近
より強くドライバーに回避操作を促すために、音と表示による警報に加え、CMSの軽いブレーキングとE-プリテンショナーの弱いベルト引き込み(2〜3回)によって体感的に危険を知らせます。また、この時点でドライバーがブレーキを踏むとブレーキアシストが作動し、操作支援を行います。
追突の回避が困難
回避が困難と判断した場合、E-プリテンショナーが強くベルトを引き込みドライバーの拘束効果を高めるとともに、CMSが強いブレーキングを行い追突速度を低減し、被害の軽減を図ります。
■「追突軽減ブレーキ(CMS)+E-プリテンショナー」基本作動イメージ
追突軽減ブレーキ(CMS)は追突を自動で回避したり、自動で停止するシステムではありません。CMSの機能には限界があります。
E-プリテンショナーはシートベルトを正しく着用し、正しい運転姿勢をとらないと充分な効果を発揮しません。
追突軽減ブレーキ(CMS)+E-プリテンショナーの作動は、走行状態により異なります。



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