INSPIRE/SABER - 1998.10

INSPIRE/SABER
NEWインスパイヤー/NEWセイバー
エンジン

排気抵抗を低減させる
大容量デュアルサイレンサー
触媒の通過抵抗を低減し、エキゾーストパイプ径をアップするとともに大容量デュアルサイレンサーを採用。排気抵抗を低減することで、パワーアップに貢献させました。また、2.5Lエンジンは、直径を前モデルの58mmから60mmへと大口径化し、集合部をスムーズにしたエキゾーストパイプを採用しています。

<大容量デュアルサイレンサー概念図>
大容量デュアルサイレンサー概念図
  エキゾーストパイプ

新ノックコントロールシステムの採用により
低回転域のパワーとレスポンスを向上
燃焼の状態を細かに検知し、ガソリンのオクタン価を瞬時に推定。
ノッキングを起こさない限界まで、より正確に点火時期を制御する新ノックコントロールシステムを両エンジンに採用しました。これにより、エンジンパワーを最大限引き出し、特に低回転域のパワーとレスポンスを向上させました。

フルフロートピストンなどの振動低減技術により
スムーズで軽快な回転フィーリングを実現
60°バンクの採用により一次慣性偶力振動を大きく低減することができましたが、高出力化によって必然的に高まる振動や音を抑えるために、さまざまな技術を搭載しています。
まず、特に高回転域で振動の少ないスムーズな回転フィーリングを実現するために、ピストンとピストンピンのクリアランスを減少させ打音を低減するフルフロートピストンを採用。さらに、クランクシャフトの剛性アップ、コンロッドやピストンの軽量化、点火時期の最適化などにより、全域できわめて振動・音の少ない快適な回転フィーリングを実現。また、吸気系にレゾネーターチャンバーを採用し、吸気音の低減も行っています。

<主なエンジン技術>
主なエンジン技術

排気清浄化と暖機時のドライバビリティを向上する 始動AAI(エアアシストインジェクター)システム
エンジン冷間時の始動性を向上させ、暖機過程には安定した燃焼を実現して有害物質である炭化水素(HC)を低減させるためにAAIを採用しました。
エアインテークから2次エア経路によってバイパスさせた空気を各気筒のAAIに供給することで燃料の霧化を促進し、燃焼を安定させるシステムです。アシストする空気量は、エンジンの水温によって増減します。
 
<AAIシステム概念図>
AAIシステム概念図

パワー向上と低燃費のために
動弁系のフリクションロスを低減
メカニカルフリクションを低減し、パワーと燃費を向上させるために、従来は焼結チップなどによる硬化処理を行っていたロッカーアームの摺動部に、ローラー機構を使用したローラーフォロアー・ロッカーアームを採用しました。
 
<ローラーフォロアー・ロッカーアームの構造概念図>
ローラーフォロアー・ロッカーアームの構造概念図

エンジンまわりの
大幅な軽量化を実現
優れた運動性能のために、エンジン回りの徹底的な軽量化を行いました。シリンダーブロックは、剛性を向上させながら最適化手法によりウエイトダウン。カムホルダーを一体化したカムホルダーレスシリンダーヘッドの採用、イグナイターを一体化したプラグホールコイルタイプDLIシステムの採用、軽量ピストンやコンロッドの採用、横置きマウントによるトランスミッション・ディファレンシャルのコンパクト化などにより、32Vで約40kgのウエイトダウンを実現。25Vも6気筒とし、VTEC化を採用しながら、今までの5気筒エンジンに比べても約2kgの軽量化を実現しました。

<エンジンまわり軽量化の概念図>
エンジンまわり軽量化の概念図

<プラグホールコイルタイプDLIシステム>
従来プラグホールの上部にあったイグニション・コイル部を、イグナイターと一体化 しプラグホール内に配置。軽量化と一体構造による信頼性向上を実現したシステムで す。
 


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