FACT BOOK
CIVIC/CIVIC HYBRID
CIVIC/CIVIC HYBRID 2005.9.22
Driving ボディ
軽快さと静かさを支える高効率ボディ。
デザイン、衝突安全性、操縦安定性を高度に融合するボディ設計。
ボディには、先進的なモノフォルムデザインと高い衝突安全性や操縦安定性を同時に実現することを求めました。まず強固な骨格構造とし、高い剛性を確保したうえで軽量部材の採用拡大や効果的、合理的な補強により、独自のエクステリアデザインを活かしながら軽量で高剛性のボディを完成。さらに、空力処理、防音・制振処理を徹底して施すことで、走行安定性や燃費性能、静粛性なども高いレベルで実現。また、細部の見え方にまでこだわるなどクルマ全体としてのクォリティ向上を追求しています。
軽快な走りを支える、軽量・高剛性ボディ。
ねじり剛性を約35%向上させるなど極めて高い静剛性を達成。さらに、フロントとリアの剛性バランスの適正化や各部の結合強度を高めたことにより、動剛性を向上。高い操縦安定性を獲得するとともに、快適な乗り心地に貢献しています。また、ボディの骨格主要部材の約50%に軽量で強度の高いハイテン材(高張力鋼板)を採用したほか、板厚や材質の異なる鋼板をつなぎ合わせ、効率よく強度が得られるテーラードブランク材を適所に採用。剛性を高めながら大幅な軽量化を達成しています。
比較数値は従来モデル(シビック フェリオ)比 Honda測定値
フロントまわりの高剛性化
フロントバルクヘッドの閉断面化に加え、左右のダンパー取り付け部を結合するダッシュボードアッパークロスメンバーを追加したうえで、ホイールハウス内にスティフナーを追加。さらに、ステアリングハンガービームを左右のフロントピラーを結合する剛性部材として活用しています。
リアまわりの高剛性化
リアピラー内にスティフナーを追加し、トランク開口部の閉断面構造とスムーズに結合。また、ダンパーの後方にスティフナーを追加しホイールハウスとの閉断面構造とすることでダンパー取り付け部を強化しています。
■ハイテン材使用部位/補強材配置図
ハイテン材使用部位/補強材配置図
細部にまで徹底した空力処理。
高速走行時の安定性や静粛性、燃費などさまざまな性能に関わる空力性能を徹底的に高めました。スムーズなモノフォルムのボディ形状としたうえで、フラッシュサーフェス化の徹底や、ボディ下面にまで施した整流処理などにより、優れた空力性能を実現しています。また、フロントピラーやドアミラー、ボンネット後端部の形状を最適化したことに加え、フラットブレードワイパーを採用するなど、風をスムーズに後方へ流すことで風切り音を大幅に低減しています。
■ボディ空力処理説明図
ボディ空力処理説明図
■ボディ下面空力パーツ配置図
ボディ下面空力パーツ配置図
優れた静粛性とともに、心地よい加速エンジン音も追求。
振動・騒音を発生源で低減したうえで、シャシーまわり各部の剛性を高めるなど、エンジンや路面から室内に伝わる振動を効果的に抑制。さらに、室内に侵入するノイズの遮音・吸音処理を適所に施しました。また、クルマの加速と同調した心地よいエンジン音も追求しています。
エンジンまわりの静粛性。
エンジンのクランクシャフト支持剛性を高めるロアブロック構造を採用し、クランク打音を大幅に低減。それに加え、点火時期を高精度に制御することで燃焼時の高周波を低減するなど、エンジンノイズを発生源で抑制しています。エンジンマウントには、エンジン揺動を前後方向で受けるトルクロッド慣性主軸マウントを採用。エンジン側とボディ側の両方にゴムブッシュを持ち、2重防振効果が得られるトルクロッドをエンジン振動を抑えられる位置に配置することで、振動の入力を大幅に低減したほか、揺動によるエンジン重心移動を抑制することでリニアなハンドリングにも貢献しています。
■エンジンマウント配置図
エンジンマウント配置図
心地よいエンジン音の演出(1.8L i-VTECエンジン)
エンジンから発生する不快なノイズを低減したうえで、吸気レゾネーターの特性をチューニングし、スポーティで心地よい吸気音の高周波成分を適度に発生。回転数にリニアなエンジン音を演出しています。
■加速エンジン音チューニングイメージ
加速エンジン音チューニングイメージ
キャビンまわりの静粛性。
センターピラー、リアホイールハウス、トランクまわりの板合わせ部を平らにし、穴や隙間をなくしたうえで、各ピラーの下部に発泡ウレタンの遮音材を配置することで音の侵入を抑制。またドアでは、ドアシールを2重化としたうえで、軽量化のために開けてある穴を、軽量で吸音性能に優れた新開発のホールシートでふさぐなど、きめ細かい遮音処理を施しています。そのうえで、床下やルーフを中心に軽量で高性能な吸音材を最適に配置し、静粛性向上と軽量化を高次元で達成しています。そのほか、サイドシルおよびリアホイールハウス下面に発泡性のアンダーコートを塗布することで、石はねによるノイズの低減も図っています。
■ボディの防音処理説明図
ボディの防音処理説明図
■遮音・吸音材配置図
遮音・吸音材配置図

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