CIVIC - 1992.07

CIVIC
シビック20年の歩み
 
シビックの変遷

1973●昭和48年

  シビックにAT車を新発売
同時に一部装備を充実して発売
ホンダが独自に開発した[☆]スターレンジの無段変速オートマチック機構を搭載したシビックAT車を新発売しました。
このホンダ新オートマチック・トランスミッションは、従来のオートマチック機構に比べ、変速ショックがなく、より快適な走行性とドライバーの意志に素直に応答するドライバビリティを発揮、しかも廉価な価格を実現。ゆとりある運転をもたらすAT車の普及に新たな提案をいたしました。
また、シビック全車種に
  リアルーバーを新設、ベンチレーション効果を向上。
エンジンルーム内の冷却効果を高めるボンネットルーバーを新設。

など、装備の充実を図りました。

〈価格/発売タイプ〉

昭和48年5月17日発売 (単位:千円)

東京 名古屋 大阪 福岡
シビック1200
2ドア
スタンダード 438 436 439 447
デラックス 488 486 489 497
ハイデラックス 508 506 509 517
GL 543 541 544 552
3ドア(スタンダードを除く)はそれぞれ15,000円高
AT車はそれぞれ29,000円高

シビック1200・3ドア GL
シビック1200・3ドア GL

フロアセレクト式5ポジションシステム

フロアセレクト式5ポジションシステム  
(P)=パーキング。前輪が確実にロックされます。
[R]=リバース。
[N]=ニュートラル。
[☆]=通常の走行をすべてカバー。変速ショックのまったくないフィーリングが味わえます。
[L]=急加速時や強いトルクを必要とする走行時やエンジンブレーキを必要とする下りなどの場合に使用します。

ホンダマチックの主な特長
ホンダマチックの[☆]スターレンジは、ハイウェイから登坂、ラフロードまで無段変速で走行できます。そのため、ギアチェンジによるショックのない、いわば「つぎ目なし」に加速し、スムーズな走行が楽しめます。
昭和55年よりO.D.レンジの付いた[OD]オーバードライブ付ホンダマチックを装着しています。
ホンダマチックの主な特長

[☆]スターレンジ—スタートから高速走行まで広範囲に順応する無段変速オートマチックで、変速ショックがありません。
ホンダマチック・トルクコンバーター—フラットでねばり強いエンジンの動力を、精度の高いブレード〈羽根車〉で効率よく伝達します。必要最小限のシンプルな構造で、メカニカルロスやトラブルの可能性が少ない、信頼性の高いシステムです。
 
ホンダマチックの主な特長
 

  〈シビック1500・4ドア〉と50年排出ガス
規制適合の〈シビックCVCC〉を新発売

〈シビック1500・4ドア〉は、発売以来、国内外で好評を博している〈シビック1200シリーズ〉をベースに、ユーティリティミニマム(必要最少限で最大効果を発揮すること)とファミリーユースとを徹底的に追求して開発された「4ドア・ベイシックカー」です。
〈シビックCVCC〉は、社会の要請である低公害にいち早く応えて開発されたもので、1500ccの低公害CVCCエンジンをシビック・4ドアに搭載、国内50年排出ガス規制に適合し50年4月の同規制実施1年余り前に発売。
低公害でありながらなおかつ十分な燃料経済性(17km/L:4速マニュアル車、公式テスト値・60km/h時)と走行性、居住性を備えた新しい時代のベイシックカーとして注目を浴びました。
このシビックCVCCは、50年排出ガス規制値を満たしたことにより、低公害車優待税制の適用をうけました。

〈価格/発売タイプ〉

昭和48年12月13日発売 (単位:千円)
タイプ 地区
自動車取得税
の減免額
東京 名古屋 大阪
シビックCVCC スタンダード 595 593 596
10,700円
デラックス 662 660 663 11,900円
ハイデラックス 691 689 692 12,420円
GF 716 714 717 12,880円
シビック1500 4ドア スタンダード 550 548 551
デラックス 617 615 618
ハイデラックス 646 644 647
GL 671 669 672
取得税の減免額はS49.3月末迄の場合
オートマチック仕様は、それぞれ32,000円高

CVCCエンジンの主な特長
CVCCエンジンCVCCエンジンは、「環境と資源の保護」という社会のニーズをいち早くとらえ、低公害、低燃費を同時に実現しました。特別な排出ガス後処理装置などを使わず、エンジンの燃焼過程で低公害を実現した70年代後半を代表するエンジンでした。
燃焼室を、副燃焼室と主燃焼室に分け、キャブレターから別系統で副燃焼室には点火しやすい濃度の混合気、主燃焼室には薄い混合気を供給し、効率よく安定して燃焼させることにより、排出ガスをエンジンシステム内で処理する「低公害エンジン方式」です。

〈主な特長〉
  シビックCVCCは国内50年排出ガス規制に適合。
 

CO(g/km) HC(g/km) NOx(g/km)
CVCCマニュアル車 1.88 0.19 0.77
CVCCオートマチック車 1.89 0.19 1.06
国内50年排出ガス規制値 2.10 0.25 1.20
 
 
シビックCVCCは低公害を実現しながら十分な動力性能、燃料経済性を発揮する水冷直列4気筒OHCのCVCCエンジンを搭載。
総排気量: 1,488cc、最高出力:63PS/5,500rpm
最大トルク: 10.2kgm/3,000rpm
燃料消費率: 17km/L 〔4速マニュアル車公式テスト値・舗装平坦路60km/h時〕
〈シビック1500・4ドア〉は、高い燃焼効率と粘り強いトルク特性をもつ水冷直列4気筒OHCエンジンを搭載。
総排気量: 1,488cc、最高出力:63PS/5,500rpm
73PS/5,500rpm(GLタイプ)
最大トルク: 10.5kgm/3,000rpm
10.5kgm/3,500rpm(GLタイプ)
燃料消費率: 20km/L 〔4速マニュアル車公式テスト値・舗装平坦路60km/h時〕
FF・ストラット方式4輪独立懸架を採用。
安定感ある独特の台形デザイン。
ホイールベースはシビック1200シリーズより80mm長く乗降の便利さとともに、より快適な居住性を実現。
見る機能と操作する機能を上下に分け、広い視界を確保するシンプルで機能的なインストルメントパネル。
ラック&ピニオン式ステアリング、衝撃吸収式コラプシブルハンドルを採用。
ブレーキはフロントにサーボ付ディスク、リアにリーディングトレーリングドラム式のX型配管2系統式ブレーキシステムを採用。

低公害を実現したCVCCエンジン
低公害を実現したCVCCエンジン




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