CIVIC&CR-X - 1987.09


CIVIC & CR-X
FACT BOOK
CIVIC&CR-X
ENGINE


高効率化のために、数々の新技術を注入。
電子制御による高度なコントロールを実現。

ホンダオリジナルPGM-FI
ホンダF-1にも採用のPGM-FI。これは、さまざまな走行状態を感知する「眼」(スピードデンシティ方式)と、その情報をもとに、常に最適な空燃比を算出する「頭脳」(8ビットデジタルコンピュータ)と、燃料を正確に送り出す「手」(4気筒順次噴射方式)とをもった、高精度・高信頼性の電子燃料噴射システムです。(PGM-FI仕様)

PGM-IG(電子制御点火コントロールシステム)
PGM-FIより噴射された最適量の燃料を最適な時期に点火するようコントロールする、電子進角を採用。
あらゆる運転領域で燃費、出力の向上を図っています。(PGM-FI仕様)

I.S.C.(アイドル・スピード・コントロール)
電気負荷や気圧変化など、さまざまな条件下でのアイドル回転数の変動を、コンピュータによって制御し、常に一定のレベルを保たせることができます。この機構の採用により必要以上の燃料消費を抑えることが可能となり、低燃費に寄与しています。(PGM-FI仕様)

PGM-FI用ファースト・アイドル機構
リニア・ソレノイドバルブによるファースト・アイドルシステムを採用。エンジンの温度変化に左右されることなく、常にアイドリングの安定性を維持します。(PGM-FI仕様)

PGM-FI

PGM-FI
コンピュータユニット


PGM-CARB.(電子制御キャブレターシステム)
PGM-FIで培ったノウハウをフルに活用。水温・吸入圧力・回転数などをセンサーで的確に感知し、高精度コンピュータにより常に空燃比をベストに制御し、最適な燃料を確保することで、アクセルワークに呼応した小気味よいパワーレスポンスを引きだします。また、吸気効率に優れたインテークマニホールドの採用と合わせて、鋭いパワーと低燃費をさらに高次元で成立させています。デュアルキャブレター仕様については、スロットルボア径φ34mmの大口径CV型キャブレターを2連装し、16バルブエンジンの高いポテンシャルをより高性能なものとしています。
(キャブレター仕様。プロを除く。)

ECUトータルマネージメント
これまで複数のユニットから構成されていた多機能ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)を、数々の最新エレクトロニクス技術により1個のユニットに集約。回路および配線を著しく簡略化することで、ユニット総体の小型化と信頼性の向上を実現しています。(プロを除く。)
PGM-CARB.
PGM-CARB.
コンピュータユニット

デュアルキャブレター
デュアルキャブレター


従来型 UNIT 合計 5個新型 UNIT 合計 1個
ELECTRONIC CONTROL UNIT
FUEL INJECTION CONTROL
IGNITION CONTROL
付加デバイスCONTROL
(1)AT LOCK UP CONTROL UNIT
(2)RADIATOR FAN CONTROL UNIT
(3)A/C COMPRESSOR DELAY CONTROL UNIT
(4)ACG CONTROL UNIT
ECUトータルマネージメント(PGM-FI仕様/オートマチック車/エアコン装着車)
ELECTRONIC CONTROL UNIT
FUEL INJECTION CONTROL
IGNITION CONTROL
付加デバイスCONTROL
AT LOCK UP CONTROL
RADIATOR FAN CONTROL
A/C COMPRESSOR DELAY CONTROL
ACG CONTROL
■ECUトータルマネージメント(PGM-FI仕様/オートマチック車/エアコン装着車)


ACGコントロール用電気負荷電流検出センサー
ホール素子電流検出センサーの開発により、温度特性の大幅向上や、精度アップを実現。センサーおよびアンプの一体化で、システムの簡素化と配線の減少を図っています。(プロを除く。)

イグニッションコイル内蔵ディストリビューター
ディストリビューター内にイグニッションコイルを内蔵することにより、センターコードを廃止。シンプルな構造とすることで、信頼性をより高めています。(DOHCを除く。)
イグニッションコイル内蔵ディストリビューター
■イグニッションコイル内蔵
 ディストリビューター


軽量・コンパクト・高効率・高剛性を細部にまで追求した、エンジン本体。

新製法4連アルミダイキャスト・シリンダーブロック
鋳造技術の改良により、高性能16バルブエンジンの高出力・高回転に対応し、4連アルミシリンダーブロックでありながらウォータージャケットを深溝化。冷却効果を徹底して高めることで、例えば、1.6L PGM-FI仕様で120馬力(ネット値)というハイパワーを発揮しながら、エンジンの油温低減にも寄与し、信頼性の高い潤滑システムを実現しています。

*「ネット」とはエンジンを車両搭載状態で測定したものです。「グロス」とはエンジン単体で測定したものです。
新製法4連アルミダイキャスト・シリンダーブロック
新製法4連
アルミダイキャスト
・シリンダーブロック


軽量・高剛性ピストン
高出力・高回転化に対応。スカート部の剛性を上げピストンウォール部を薄くすることで軽量化を達成。往復質量の軽減化により、2次振動を減少させ、静粛性の向上と慣性力を軽減、耐久性の向上にも寄与しています。また、剛性をアップさせることで、ピストンの首振りを抑え、オイル消費、スラップ音を低減しています。
軽量・高剛性ピストン 軽量・高剛性ピストン
軽量・高剛性ピストン
(左:新タイプ 右:従来タイプ)


モリブデンコーティング・ピストン
1.6L・DOHCエンジンのピストン表面にフリクションを低減させるモリブデンコーティングを採用。出力の向上にも寄与しています。

高強度タイミングベルト&小径タイミングベルトプーリー
タイミングベルトを形成するガラスコード本数を増やし、耐屈曲疲労を向上させ、強度をアップ。同時に、ベルト歯型を変更し屈曲性を改良することにより、タイミングベルトプーリーの小径化を実現しました。さらにはエンジン本体の軽量・コンパクト化に寄与。低ボンネット化にも大きく貢献しています。

リサーキュレーションタイプオイルポンプ
エンジンの高性能・高出力化に対応して、オイルのエア噛み込みを防止し、吐出量をアップさせるために、オイルリーク穴から排出したオイルをオイルパン内に落とさず(オイルポンプ外に出すことなく)、ふたたび吸入ポートに導く、リサーキュレーションタイプオイルポンプを採用しました。

小型・軽量オイルフィルター
新エレメント形状の小型・軽量オイルフィルターを採用。高性能、ロングライフ化(従来比+30%)を同時に達成しています。(DOHCエンジンを除く。)

水冷多板式オイルクーラー
高出力のHONDA DOHCエンジンに対応して、オイルフィルターの直後に高性能・高効率・大容量の、オイルクーラーを設けました。これによって、エンジンオイルの温度上昇を抑えることができ、ハード走行時の信頼性を、さらに向上しています。




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