●開発ストーリー
いつしか、主張を同じくする者たちがそれぞれにグループと化し、それぞれのリーダーを先頭に自由に自分たちの目的に向かって走り始めました。チームの数だけ、設計思想がある。
ここにはじめていくつかの新個性集団が形成され、お互いが啓発しあい、高めあう、良きライバルとなったのです。
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新しい時代のFF2ボックスをめざす者、正統セダンのなかに最も今日的なクルマのあり方をめざす者、あるいはまた、既成のジャンルにあてはまらない独創的な発想を具体化しようとする者たち。ここに、同じホンダマンでありながら、それぞれ別個の目的をもった開発グループ=新個性集団が誕生しました。
ここで上層部は、各グループに対し、ひとつの逆提案を行ないました。それは「シビック・バラードのフルモデルチェンジを前提に、国際車としての、基本性能の確かな、それでいてまったく新しい発想の次代のクルマをつくる」ことでした。
各グループは、これを基本に、ときおり技術的連係をとりながらも、それぞれの難問にぶつかっていきました。
人々の趣味、思考、生活様式、生活信条などを多角的に考慮し、誰もがクルマに求める、いわば“本音にまで迫ったクルマづくり”をめざしたのです。
予期せぬ難関にも、何度か出会いました。常識的に不可能と思えることもありました。けれど、それぞれの存在が良き刺激となって、新たな技術を次々と生みだしていきました。
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