CIVIC&BALLADE - 1983.09

CIVIC & BALLADE
FACT BOOK
CIVIC&BALLADE
開発ストーリー

●開発ストーリー
まず、Aという基本タイプをつくり、そこからセダン、ワゴン………と味つけを変えていく、いわばA→A′→A″がこれまでの一般的なやり方。
しかし、(新型)シビック・バラードでは各グループが自由に創造したクルマをひとつのシリーズにまとめる、つまり、A+B+C………の、およそ型破りなシリーズ展開が完成しました。

どれもが、並はずれた高性能をもっている。
しかも、同じシビックの名をもちながら、すべてサイズから違う、およそ考えられないシリーズ展開。
しかし、ひるがえって考えるなら、これをそのまま常識的に遂行していったのでは、効率の悪いクルマづくりにもつながりかねません。すなわち、それがためにコストが大きく跳ね上ってしまうようでは、せっかくの革新的な試みも根底から崩れ去ることになってしまうからです。
これを机上の空論に終わらせてはならない。そこでホンダは、各グループに個々のクルマの全身にわたる洗い直しを求めました。従来の慣習からは無理と思えるところも、そしてまたどんな小さなところも見逃がさず、考えうるあらゆる部分で徹底した高密度化・高効率化を図ったのです。こうした試みは、まったく新しい技術を生みだすのと同じくらいの多大な時間と労力と、大胆な発想の転換が求められることでした。
壁にぶちあたっては、またやり直す。その繰り返しのなかで、次々と個性明快なクルマたちが登場。成し遂げたスタッフ同様、個々のクルマたちもまた極めつけの、まさにワンダーな新個性集団となったのでした。

A B C

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