CITY - 1982.09

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●エンジン(6)

(3)ホンダオリジナルPGM-FI

(燃料供給)

つねに最適空燃比にコントロールする高感度燃料供給システム

PROGRAMED FUEL INJECTION

PGM-FIだけでも
パテント申請約100件。
ホンダの独創性が凝縮された、
世界でも稀れな
新技術です。
PGM-FI
ホンダオリジナルPGM-FIは、走行中のさまざまな状態をつねにキャッチする「眼」と、その情報をもとに、最適の空燃比になるよう瞬時に燃料の量 を計算する「頭脳」と、これを正確に最も効率良くエンジンに送りだす「手」とをもった、きわめてすぐれた燃料噴射システムです。
つまり、情報を入手し〈検出機能〉→最適空燃比になる燃料量を計算し〈制御機能〉→正確な噴射を行なう〈噴射機能〉、これらの機能を正しく精密に、しかも素早くタイムラグなく進行させ、高出力ターボの能力をいかんなく発揮させてくれます。ホンダの先進技術は、この3つの機能を、すべてにわたってハイレベルで備えることを可能にしています。ここでも、ハイパーなのです。
PGM-FI高感度電子燃料噴射装置

各部の働きとPGM-FIの特長

燃料噴射方式の一般的特性

一般のガソリンエンジンでは気化器を使用し、ここを空気が通ることによって発生する負圧で燃料が吸い出され、空気と混合し、燃焼室へ送られます。この場合、空燃比は、通過する空気量と吸い出される燃料量とによって決まります。
つまり、気化器方式の場合には、空気量の検出、燃料の量の決定、実際に燃料が出ていく—の3つの機能が気化器において同時に行なわれるわけです。
一方、燃料噴射方式は、1.吸入空気量を何らかの方法で検出し、2.その情報をもとに、あらかじめ決められた空燃比になるようコンピューターで燃料の量を計算し、通常、3.各シリンダーごとにそれぞれ設けたインジェクターから強制的に燃料が噴射されるしくみです。
このように、気化器方式と異なり、〈検出〉〈制御〉〈噴射〉の各機能が分離しているのが特長です。したがって、それぞれの機能の精度を高めやすく、それだけ気化器方式に比べてより正確に燃料をコントロールすることが出来るはずです。
具体的には、出力やレスポンス性能を上げられることや、減速時に燃料を完全カットするなどにより燃費性能も高められることです。
しかし、3つの機能のうちどれか1つでも精度や応答性が悪い場合には、システム全体としての性能もそのレベルにまで低下し、充分な効果が得られません。
燃料噴射方式を採用する場合に最も大切なことは、3つの機能がともに高いレベルで完成されていなければならない、と言えます。



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