CITY - 1982.09

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●エンジン(5)

(2)ニューターボチャージャー

(過給)

高過給圧を生みだす高回転ターボチャージャー

高回転ターボチャージャー

小型化と高精度化

常用許容回転数180,000rpm
使用最高回転数150,000rpm
ターボチャージャーは、右図のように、同軸上にタービンとコンプレッサーを設け、タービンを排気ガスの圧力によって回転させ、これと連動してコンプレッサーを回転させることによって空気を圧縮して送りこむしくみです。
ただし、排気ガスの圧力はつねに一定ではなく、排気ガスの量によって変動します。すなわち、エンジンの回転が低いときには低くなり、回転が高いときには圧力も高くなるわけです。
また一方、タービンの径や、タービン入口のスクロール面積などによっても、排気ガスの圧力に対する特性がいろいろに変化します。
ハイパーターボでは、まず、タービンの径を小さくし、スクロール入口の面積も小さく絞るなど、つまり徹底した小型化により、エンジンの回転が低いところからでもきわめて高い過給圧を発生させています。同時に、精度の高いタービンや高回転での耐久性にすぐれた軸受材料を開発するなどして、常用許容回転数を毎分180,000回転(使用最高回転数150,000回転)まで引き上げ、低回転から高回転域にいたるまで高過給圧を維持出来るようにしています。

新ウェストゲートコントロール

新ウェストゲートコントロール
一更にターボチャージャーには、あらかじめ設定した最大過給圧に達した後は、それ以上にエンジンの回転が上がっても、排気ガスの一部をバイパスさせて過給圧を一定に保つウェストゲートコントロール機構が装着されています。
ハイパーターボの場合には、先にも触れましたように、エンジンのアンチノック性能の高さから、0.75kg/cm2というきわめて高い過給圧にコントロールしています。
もちろん、これまで困難とされてきたこのように高い過給圧を精度良くコントロールするために、コントロールバルブ機構の精度を高め、さらにターボハウジング全体に熱変形率の少ない新材料を採用するなど、従来よりはるかに信頼性の高いコントロール機構を開発しています。



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