ASCOT INNOVA - 1992.03

ASCOT INNOVA
ASCOT INNOVA
 
HANDLING

アスコットイノーバは、熟成された心地よい走りを実現するため、アスコット・セダンで定評のある4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションを受け継ぎました。さらに、アスコットイノーバならではの引き締まったしなやかな走りをめざし、ホンダ・プログレッシブ・バルブ・ダンパーやスプリング、ブッシュ類などをきめ細かくファインチューニングしています。フロントのスプリングはバネレートを20%アップしました。ダンパーの減衰力も、伸び側を17%下げ、縮み側を37%上げました。減衰力の伸び圧比を考慮することによって最適セッティングを狙い、より軽快な応答性と接地性を実現しています。また、ロアアームブッシュのバネレートも16%アップし、サイドフォースがかかったときの安定性を向上させました。さらにスタビライザーの外径を見直すことによって前後のロールバランスをよくし、回頭性を向上させています。リアも2WSのスプリング・バネレートを11%アップし、ダンパーの減衰力も伸び側と縮み側を平均して15%ほどダウンさせました。ロアアームブッシュのバネレートも30%アップするなどのチューニングを行うことによって、リニアな操縦フィーリングと走行安定性を達成しています。ロングストローク設計と相まって、刻々と変わる路面変化に余裕をもって追従する、しなやかで引き締まった足を具現化するとともに、フラット感のあるすぐれた乗り心地を実現しました。また、軽快感と乗り心地を向上させるボディ剛性にも力を注ぎました。モノコックボディ全体の剛性を徹底的に見直し、高効率断面を採用することによって、サッシュレスのハードトップボディながらセダンを凌ぐ高い剛性を確保しました。しかも、曲げ剛性を大幅にアップさせながらセダンと同じ車両重量に抑えています。剛性アップの一例としては、サイドレールやリアレール、リアピラーなどの断面形状見直しと、厚板化をはかったこと、ハードトップの要となるセンターピラー周辺にもリインフォースメントを組み込んで補強したことなどが挙げられます。またサイドシルもフランジレス構造とし、高剛性を実現しました。
また、軽快なフットワークと取り回しのよさを生む4WS(舵角応動タイプ・ホンダ4輪操舵システム)装備車や新しい走りを生むホンダ独創の新次元複合フットワークTCV(TCS+ビスカスカップリング方式LSD+4WS+ABS)装備車、駆動力をスムーズに配分し、トルクを有効に伝達するトランスミッション内蔵タイプのビスカスカップリング式LSD装備車を設定しています。

TCV

新しい走りを生む、新次元複合フットワークTCV(TCS+ビスカス・カップリング式L.S.D.+4WS+ABS)は「走る」「曲がる」「止まる」を高水準に実現する独創のシステムです。(2.3Si-Zに装備車を設定)
TCS
LSD
4WS
ABS
4-Wheel Double-Wishbone Suspension
FRONT

REAR

高剛性を実現したボディ断面
高剛性を実現したボディ側面


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