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ACCORD/ACCORD TOURER
Accord / Accord Tourer 2008.12.4
DYNAMICS シャシー
ドライバーの意思にリニアに応える、乗り味を深めたフットワーク。
高い運動性能としなやかな乗り心地を高次元で両立した、低重心シャシー。
安心感のある直進安定性や、軽快なハンドリング、しなやかでフラットな乗り心地、確かな制動性能。これらすべてを高次元で達成するために、まず、低重心化するとともにワイドトレッドを活かすサスペンションジオメトリーを追求。さらに、サスペンション取り付け部を高剛性化するとともに、リアフローティングサブフレームや減衰特性を最適化した新開発のダンパー、225/50R17の大径・ワイドタイヤを採用するなど、操縦安定性と乗り心地を高いレベルで両立しています。アコードツアラーにおいても共通のプラットフォームを採用し、セダンに迫る運動性能を実現しています。   高い運動性能としなやかな乗り心地を高次元で両立した、低重心シャシー。
一体感のある走りを生み出す、低重心化・低慣性化。
一体感のある乗り味を実現するために、低重心化・低慣性化を追求しました。エンジンは17mm低くマウント。燃料タンクは成型自由度の高い樹脂製とし、薄型化して低く配置。より前方に移したことで、低慣性化も同時に実現しています。
数値は従来モデル比 Honda測定値
優れた旋回フィールが得られる、エンジンマウント配置。
サイドマウントとトランスミッションアッパーマウントを慣性主軸付近に傾斜配置することで、エンジンのロール中心をエンジン重心よりも低くするとともにロールアーム長を短縮。これにより、ボディのロールに対しエンジンが同方向に小さくロールすることで一体感のある旋回フィールを獲得しました。  
■エンジンロール概念図(前面)
エンジンロール概念図(前面)
高い旋回接地性を発揮する、サスペンションセッティング。
ロールセンター高を前後とも高くして車体重心に近づけるとともに、仮想アーム長を抑えることでジャッキアップ力を低減。さらに、車体のロール軸を前下がりに設定することでドライバーの感覚に合ったスムーズなロールフィールを獲得しました。また、フロント/リアダンパーのリバウンドストローク量を増加するとともに、フロントダンパーにリバウンドスプリングを採用し、高い旋回接地性を獲得しています。  
■ロールセンター高/重心高概念図
ロールセンター高/重心高概念図
ダブルウイッシュボーン・フロントサスペンション
ハイマウントタイプのダブルウイッシュボーン・サスペンションを採用し、操縦安定性と乗り心地を高次元で両立。さらに、ダンパーのリバウンドストローク量を増加して路面追従性を高めるとともに、コンプライアンスブッシュを大径化することで、乗り心地を向上しています。   ダブルウイッシュボーン・フロントサスペンション
マルチリンク・ダブルウイッシュボーン・リアサスペンション
A型アッパーアーム、2本のロアアーム、コントロールアームの4本で構成されるマルチリンクタイプのダブルウイッシュボーン・サスペンション。すべてのアームをフローティング支持された高剛性のサブフレームに取り付ける構造とし、コンプライアンス特性を最適化。ダンパーのリバウンドストローク量増加と合わせ、高い操縦安定性と優れた乗り心地を両立しています。  
イラスト:アコード
イラスト:アコード
■リアサブフレーム強化構造図(下面)
リアサブフレーム強化構造図(下面)
入力に応じて最適な減衰特性を発揮するダンパーを新開発。
ハンドリングと乗り心地をより高次元で両立させる減衰特性を持たせたダンパーを新たに開発しました。ダンパーストローク速度が遅い小入力時には従来ダンパー同等の減衰特性とし、コーナリング時などのハンドリング領域での操縦安定性を確保。一方ダンパーストローク速度が速い大入力時には、従来ダンパーよりソフトな減衰特性とすることで、凹凸路面でのフラット感や荒れた路面でのしっとり感を大幅に高め、優れた乗り心地を獲得しています。  
■ダンパー減衰特性イメージ図
ダンパー減衰特性イメージ図
ブラシレスモーターを採用した、EPS(電動パワーステアリング)。
電動モーターの駆動力で操舵アシストを行うEPSを採用し、車両の走行状況に応じた適切なアシストを高精度に制御しています。モーターには高効率・低慣性のブラシレスモーターを採用し、モーター出力を向上。各部のフリクション低減やステアリングギアボックスの取り付け剛性向上と合わせ、スムーズでリニアなステアフィールを実現しています。
剛性感のある、リニアなブレーキフィール。
剛性の高いタイロッド構造のマスターパワー、小径マスターシリンダーの採用と合わせ、最適なブレーキペダルレシオとすることで、剛性感のあるリニアなブレーキフィールを獲得しました。また、フロントのアンチダイブ角、リアのアンチリフト角を最適化し、制動時の車体姿勢を安定化。さらに大径ディスクブレーキを採用することで、安心感のある優れた制動性能を獲得しています。

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