ACCORD/VIGOR
FACT BOOK
ACCORD/VIGOR
アコード/ビガーのテクノロジー変遷
——— サスペンション ———

1976(昭和51年)
バネ下重量が軽く、路面からのショックを無理なく吸収するマクファーソン・ストラット方式4輪独立懸架を採用。
1977(昭和52年)
新方式のリアサスペンションラバーマウントをアコード1600サルーンに採用。
1978(昭和53年)
新発売のアコード1800ハッチバック/サルーンに乗心地を向上する細やかな配慮。
オフセットスプリング式リアサスペンション。
二重マウント方式リアダンパー。
リアサスペンションのコンプライアンス機能を向上。
1981(昭和56年)
アコードフルモデルチェンジ、同時にビガーシリーズを新発売。独自の先進技術を採用。
ハッチバック全タイプに日本初の2P・4Wオートレベリングサスペンション(2段階車高調整機構、4輪自動・車高制御装置)
サルーン全タイプに世界初の3次元リアダンパー。
フロントサスペンションに低ロールセンター、リンク方式スタビライザー、スプリングオフセット、ネガティブオフセットジオメトリーを採用。
リアサスペンションには、新機構のオフセットスプリング方式とロングロアアームを採用。
ハッチバックEX-T、LX-Tタイプにリアスタビライザーを採用。
1983(昭和58年)
12バルブクロスフローの新エンジンにふさわしいサスペンションの充実。
ジオメトリーの改良。
初期応答性に優れた減衰力特性のダンパー採用。
スプリング及びダンパーをサルーン/ハッチバック専用に設定。
ハッチバックにリアプログレッシブコイルスプリング、フロント及びリアにスタビライザーを採用。
1984(昭和59年)
ハイチューンドサスペンションをPGM-FIエンジン搭載車に採用。
低圧ガス封入ダンパー。
リアプログレッシブコイルスプリング。
前後スタビライザー。
1985(昭和60年)
FF車で世界初の4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションを新型アコード/ビガーシリーズに投入。

●1976(昭和51年)●
マクファーソン・ストラット方式4輪独立懸架
バネ下重量が軽く、路面からのショックを無理なく吸収するストラット方式4輪独立懸架を採用。ワイドトレッド、ロングホイールと相まってすぐれた走行性能を実現しました。

●1978(昭和53年)●
オフセットスプリング式リアサスペンション
リアサスペンションをオフセットし、走行中におこるダンパーのフリクション(軸摩擦)を低減。より快適な乗り心地とすぐれた耐久性を実現しました。

●1981(昭和56年)●
2P・4Wオートレベリングサスペンション
荷動状態の変化が前、後輪に設置されたセンサーによって検出され、マイクロコンピューターの制御によって、自動的に車高を一定に保たせるものです。
また、2段階車高調整機構(ハイト機構)を備えています。 インパネに設置されたスイッチひとつで車高を30m/mアップすることができ、悪路でも地上高を充分確保することができます。
オートレベリングサスペンションのシステム図
オートレベリングサスペンションのシステム図
世界初の3次元リアダンパー
一般に乗り心地をよくするには、ダンパーの減衰力を弱めればよいとされています。しかし減衰力を弱めるだけでは走行安定性が悪化します。ホンダは窒素ガスが封入されたベローズとオリフィスを従来のダンパー構造に入れることによって、この二律背反的な問題に解決の糸口をみつけました。従来のダンパーは、ピストンからのみ減衰力を発生させましたが、この3次元ダンパーは、ピストンストロークとピストン速度によって減衰力が得られます。これによって、コーナリング時などの大ストローク時はさらに高い減衰力を発生させ、悪路等では、微小な振動を吸収し、すぐれた乗り心地を実現しました。 3次元リアダンパー
3次元リアダンパー
フロントサスペンション
ハンドリングの応答性と直進性を向上させる低ロールセッター、コンプライアンス特性を向上させるリンク方式のスタビライザー、スプリングオフセット方式を採用。
フロント・サスペンション
オフセットスプリング方式
フロント・サスペンション
ロングロアアーム・リアサスペンション
オフセットスプリング方式
ロングロアアーム・リアサスペンション
リアサスペンション
新機構のオフセットスプリング方式と、走行安定性の向上を図ったロングロアアームを採用。

●1984(昭和59年)●
ハイチューンド・サスペンション
低圧ガス封入ダンパー
低圧ガス封入ダンパー
PGM-FIのすぐれた動力性能に応えて、しなやかでスポーティな走りを実現させるために開発した、インジェクション・シリーズ専用の足まわりです。

☆低圧ガス封入ダンパー
細かい振動を素早く吸収、減衰力も向上して、安定感あふれる乗り心地を実現。
☆リアプログレッシブコイルスプリング
上下で太さが異なるコイルスプリングを採用し、路面の凹凸やショックをしなやかに吸収。
☆前後スタビライザーを装備

●1985(昭和60年)●
新世代4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンション
走りの究極といわれるF-Iマシンに採用されている極めてポテンシャルの高いサスペンションです。
ダンパースプリング・ユニットを車輪の支持に使わずにすむため、フリクション(軸摩擦)ロスがほとんどなく、ショックの吸収という本来の目的にのみ使えること。また、構成するリンクを自在に配置できる設計の大きな自由度をもつこと。などから、望みどおりの乗心地や走行安定性が得られることが大きなメリットです。
フロント・ダブルウイッシュボーン
サスペンションとして高性能なことは無論、空力や視界居住性を犠牲にしない低ボンネット内に収まるサイズであることが必要です。ホンダは独創的なワイドスパン化により驚くほどのスペース効率を図り、高性能を実現しました。
フロント・ダブルウイッシュボーン
(1)アッパーアーム
(2)ナックルアーム
(3)フォークドダンパー
(4)フロント・スタビライザー
(5)ロアアーム
(6)ゴムブッシュ
(7)ドライブシャフト
(8)ラジアスロッド
(9)ベンチレーテッドディスクローター
(10)2ポット・キャリバー
 
リア・ダブルウイッシュボーン
ロアアームはフロント側が短かい不等長ダブルリンク構造とし、アッパーアームはシンプルなI型、さらに前方にはトレーリングアームを配して充分なコンプライアンスをもたせ、乗り心地を向上させました。この結果リアも驚異的なミニマムスペースを達成。乗用車の基本条件である広い居住空間を犠牲にせず、高性能を達成しました。
リア・ダブルウイッシュボーン
(1)ガス封入ダンパー
(2)プログレッシブコイルスプリング
(3)リアスタビライザー
(4)不等長ロアアーム
(5)ゴムブッシュ
(6)ゴムブッシュ
(7)I型アッパーアーム
(8)ナックルアーム
(9)トレーリングアーム



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