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S-Maticを開発中のプレリュードに搭載することが決まったとき、テスト車でコンディションを見ることになったのですが。一旦テストコースに出たら、運転する人はみな、仕事を忘れて、シーケンシャルモードで思いっきり走るわけです。高回転まで良く回るエンジンなものですから、みんな回したくてしょうがない。そんなとき、とても残念なことですが、S-Maticが壊れてしまったんです。その時点ではすでに、パワフルなエンジンでも十分対応できるよう設計されていたのですが、高回転域で頻繁にシフトチェンジする使われ方に対して、正直、耐久性がまだ追いついていなかったんですね。
さて、その日から、S-Maticの耐久性を徹底して向上させるため、調整に調整を重ね、苦労の日々が始まりました。
さまざまなシフト操作を想定して、テストを何度も積み重ねるうち、ようやく現状のように、クイックでスポーティなシフト操作を実現することができたのです。
そのプロセスは、ブラッシュアップというより、もうひとつ別のミッションを開発するに等しいものでした(あとでこのあたり、詳しくお聞かせします)。 |
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S-Maticのシーケンシャルモードは、限りなくマニュアルシフトの感覚に近いものを実現できたと自負しています。
ドライバーの方には、VTECエンジンの魅力である、高回転域のレスポンスをたっぷり味わっていただきたいですね。もちろん、危険な運転はゼッタイ避けてほしいですが。
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