1996年11月発表 2001年終了モデル
この情報は2001年現在のものです。

 





 

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エンジン開発担当:沖田忠之/岸 勉
ベースエンジンとなったH22A型は、前代のプレリュードにも搭載したことがあります。その時点で基本骨格が完成し、「200PS」という数値が得られていました。低・中速トルクを重視し、実用性も兼ね備えた、かなりバランスのとれた仕上がりになっていたのです。
ですから、今回のプレリュードでもう一度細部を徹底して見直すことに決まったときは、正直、大変だと思いましたね。きっかけは、ある日のこと。Hondaの役員の方から「あと20PS出せないか!」という提案があったのです。
なぜなら、VTECエンジンは「リッターあたり100PSが出るのだから、2.2リッターであれば、220PSできるだろう。」ということなのです(そ、それは確かにそうなんだが)。
もちろん、ATTSというまったく新しい駆動システムが搭載されることとの関連で、パワーアップも必要だという事情もあり、とにかく挑戦することになりました。
そこで、吸・排気抵抗の徹底した削減や、ピストンヘッドの形状を変更しての圧縮比アップ、またヘッドポートのハンド研磨とにかく考えられる限りのチューンアップを施しました。
そして、まあほんとうにやればできるものですね。日夜このエンジンに挑み続けた結果、最終的にはキッチリ「+20PS!=220PS」を得ることができたのです。


NAエンジンということも考えると、現状では相当な完成の域に達していると、自負しています。それはスペック面だけでなく、ドライバーの感覚に訴えてくる部分も含めて、そう言えると思います。このエンジンへの愛着ですか?そうですね、僕はもちろんですが、開発に携わったすべての技術者が、素直にこのエンジンが好きだといえるんじゃないでしょうか。これからプレリュードに乗る方にも、ぜひこのエンジンの良さを味わっていただきたいですね。

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