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強力なブガッティ・ファクトリー・チームが、ライバル視するアルファ・ロメオ2.9リットルに対抗すべく1937年に送り込んだのがこのタイプ57S
3.3リットル。当時としては驚くべき進歩的なストリームライン・ボディを架装したこのクルマは、“タンク”と異名をとり、注目を集めた。そして、平均時速は136.997km/h、 走行距離は3200kmを超える3287.938kmの新記録で優勝も果たした。ブガッティの傑作タイプ57をベースにしたシャシーに直列8気筒DOHC3257ccを載せている。フロントサスペンションは、スライディングブロックと半楕円リーフ、ド・ラム製アブソーバーを組み合わせた独特の構造。両フェンダー前方にブレーキ冷却用のエアインテークがある。この角度から、“タンク”は一番美しく見えたという。
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