2008年7月発表 2016年3月終了モデル
この情報は2016年3月現在のものです。
広告紹介男の隠れ家〈2003年3月号〉
〜前文略〜
短い試乗期間ではあったが、"未来"を感じるには十分だった。エンジン音がしないので、室内はきわめて静か。最も大きいノイズは、エアコンの送風音と言っても言いすぎにはあたらない。アクセルペダルに足をのせれば、するすると滑り出すように走り始め、床まで踏み込めば、背中をドンと押されるような強烈な加速が生じる。大気から取り込んだ空気を圧縮するコンプレッサーの音が加速につれて高まるのだが、これがジェット機の離陸を思わせるサウンドとなって室内を満たす。あとは、通常のクルマと変わらない。自然なステアリングフィールにブレーキフィール。カーブを曲がる際の挙動も自然だ。20世紀は「自動車の世紀」だったが、21世紀は「燃料電池車の世紀」となる。FCXは、そう感じさせるに十分な完成度のクルマである。