FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)第4戦ハンガリーの予選で、Honda CIVIC TYPE R TCRを駆る4名がトップから4番手までを独占しました。予選トップのエステバン・グエリエリ(ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)は、決勝のレース1とレース3でポールポジション(PP)スタートとなります。
Hondaの4台はウエットコンディションで強さをみせ、WTCR史上2回目の同一カスタマーレースブランドによる1~4番手独占を達成しました。Hondaにとっては初の記録となり、Münnich Motorsportの4台が達成したことで、初の姉妹チームによる1~4番手独占となりました。
グエリエリは一日を通してトップの走りをみせました。2回のプラクティス両方でトップを記録すると、予選Q1とQ3でもトップタイムでした。
グエリエリは予選Q1とQ3で、どちらも2番手に0.5秒以上の差をつけてフィニッシュしました。その結果、10ポイントを獲得。チームALL-INKL.COM Münnich Motorsportにとっては、今シーズン2回目と3回目のPP獲得になります。
決勝レース3でグエリエリとともにフロントローに並ぶのは、予選Q3で2番手だった開催地ハンガリー出身、ALL-INKL.DE Münnich Motorsportのアッティラ・タッシです。
タッシは予選に入ると力強い走りをみせ、今シーズンのベストグリッドを獲得しました。フロントロースタートは、昨年7月にPPを獲得して以来です。
タッシのチームメート、ティアゴ・モンテイロは予選で3番手を獲得。路面コンディションの悪い中で、自身とマシンの実力を証明しました。
モンテイロは、決勝レース1のスターティンググリッドを決める予選Q1でHonda勢2番手、全体で4番手のタイムを記録。しかし、エンジン交換を行うため、明日のレース1は最後尾スタートとなり、タッシが4番グリッドから繰り上げスタートとなります。
モンテイロは、予選Q3で3番手となったことで2ポイントを獲得。予選3番手は、昨年10月に鈴鹿で記録して以来のベストリザルトです。
そして、ネストール・ジロラミ(ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)が予選4番手に入ったことで、Honda CIVIC勢の予選1~4番手独占が実現しました。
1週間前の前戦でクラッシュを喫し、マシンに大きなダメージを負ったジロラミは、予選Q1を7番手でフィニッシュし、決勝レース1を6番グリッドからスタートします。予選Q3では4番手でフィニッシュしました。
決勝の3レースは明日、日曜日に開催。レース1は現地時間午前9時15分にスタートします。
エステバン・グエリエリ(ポールポジション)
「最高の結果です。トラックからはみ出すことなく、全ラップでいい走りができました。自分の走りに満足していますが、それ以上にこのリザルトを可能にしたチームの努力に感謝しています。前戦の後にスロバキアでテストを行い、多くのことを学びました。その成果が出て、ポイントを獲得できてうれしいです。Honda勢で1~4番手を独占できたことで、さらに喜びが増しました。チーム、そしてHondaにとってすばらしい結果です」
アッティラ・タッシ(2番手)
「地元のレースでフロントローからスタートできるのは、すばらしい気分です。フリー走行1ではトラブルがあり、十分な走行ができませんでした。今日一日を通してエステバン(グエリエリ)がHonda勢トップの走りをしていて、彼には敵わないと思っていました。すばらしい仕事をしたエステバンに、おめでとうと言いたいです。予選Q3に向けた準備は不十分でした。セクター1ではもっと速く走れたはずですが、予選2番手でフィニッシュできてよかったです。Hondaもチームもすばらしい仕事をしてくれました。感謝していますし、誇りに思っています」
ティアゴ・モンテイロ(3番手)
「チームにとって、そしてHondaにとってすばらしい結果になりました。エステバンのダブルPPもすばらしいです。いい走りができた結果ですし、シャシーの力を証明できました。トップスピードについては課題でしたが、ウエットコンディションのコーナーの多いコースで、シャシーの力を出し切りました。今シーズン初の予選Q3進出が果たせてうれしいです。決勝ではトップ争いができると思います。エンジン交換をするので、レース1は最後尾スタートになるのが残念です。明日はドライコンディションの予想なので今日とは状況が変わりますが、ライバルに負けないようにベストを尽くします」
ネストール・ジロラミ(4番手)
「チームにとって、そしてHondaにとってすばらしい結果を出せてうれしいです。なかなかできないことだと思います。Q3の走りは完璧ではなかったのですが、チームにとっていい結果を出せてよかったです。今日の走行にマシンを間に合わせてくれたチームに感謝しています。Q3に残れたことは前進ですし、予選の1~4番手を独占したこともすばらしいですが、マシンの修復が間に合ったことが最もチームに感謝していることです。明日は今日と路面コンディションが大きく変わる予報なので、ドライコンディションでパフォーマンスを発揮するために準備を進めます。簡単ではないと思いますが、ベストを尽くします」
順位 | No. | ドライバー | マシン | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 86 | エステバン・グエリエリ | ![]() |
2:05.665 | 2:05.870 | 2:05.705 |
2 | 9 | アッティラ・タッシ | ![]() |
2:06.447 | 2:06.211 | 2:06.267 |
3 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ![]() |
2:06.388 | 2:06.437 | 2:06.902 |
4 | 29 | ネストール・ジロラミ | ![]() |
2:06.701 | 2:06.225 | 2:06.986 |
5 | 96 | M.アズコナ | クプラ | 2:06.184 | 2:05.520 | |
6 | 69 | J.カール・ベルネ | アルファロメオ | 2:06.952 | 2:06.697 |