モータースポーツ > 世界ツーリングカー選手権 > WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート > Round 9 - Round 12、シーズン総括 デビュー初年度の手応えと来季への挑戦
思わぬトラブルに見舞われたマカオ。モンテイロ選手が昨年より好結果の2位に―マカオラウンド ギア・サーキット
最終ラウンドのマカオでは、予選で2、3、5番手を獲得でき、そこまでは満足のいく状況でした。昨年に比べ、ハンディウエイトは-20kgから40kgとなり、60kgの差があったにもかかわらず、タイムは1.4秒も速くなっていたのです。マシンのポテンシャルがそれだけ上がったということは、マカオでも十分に実感できました。
しかし、決勝日の朝に行われたウォームアップで、タルクィーニ選手のマシンにミスファイアの症状が出ました。当初、電装系と点火系のトラブルだと思い、これらのパーツを交換したのですが、症状は改善しませんでした。結局、エンジン交換をすることになったのですが、その判断が遅れたことは大きな反省点でした。データを解析し、それをもとにどう対処するかという態勢がきちんとできていなかったことが分かり、今後改善しなければならないポイントだと強く認識しました。
いずれにしても、レース1には間に合わなかったのですが、タルクィーニ選手のマシンが準備できたのは、レース2のスタート直前となってしまいました。レース1での3番手スタートという絶好のポジションをふいにしてしまい、シリーズランキング2位を決めなければならないタルクィーニ選手には申し訳ないことをしました。
レース1ではモンテイロ選手がスタートから2番手を守りきり、2位となりました。昨年、同じマカオでHonda Civic WTCCに初めての3位表彰台をもたらしてくれたモンテイロ選手が、今年は2位になり順位を1つ上げたことも、この一年間の成果だとうれしく思いました。
また、ドタバタだったタルクィーニ選手も、このマカオでシリーズランキング2位を決めることができました。これは最終ラウンドのマカオでの、チームとしての大きな目標であったため、実現できて本当によかったです。